やせないのはストレスのせい?自律神経を整えてスムーズにやせる方法
疲れが取れない、肩がこる、眠りが浅い、些細なことでイライラするなどの症状は、もしかしたら「自律神経の乱れ」が原因かもしれません。
自律神経の乱れは体調不良を引き起こすだけでなく、ダイエットにも関わってきます。
太るのを防ぐための大切なキーワードは、食欲のコントロールと代謝です。
実はこの2つのキーワードには、自律神経の働きが深く関わっているのです。
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自律神経が体をコントロールしている
自律神経とは、内臓の働き、代謝、体温の調整、呼吸などといった、体の機能を24時間体制でコントロールする神経のことです。
心と体を活発にし日中に優位になる交感神経と、心身を休ませる夜間やリラックス中に優位になる副交感神経がバランスを取りながら、私たちの心と体を支えています。
自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスよく働くことによって日中はアクティブに動くことができ、その疲れを夜の睡眠で回復することができるます。しかしストレス状態が続いたり、遅くまで起きていたりといった生活習慣により、現代人は交感神経が高ぶってしまい副交感神経の働きが鈍くなる傾向にあります。
このように自律神経が乱れると、体の調整機能として司令塔の役割を正常に果たせなくなります。そうすると体のさまざまな機能に影響を及ぼし、全身のだるさ、眠りが浅い、不眠、手足のしびれ、便秘・下痢、肩こりといった体の症状や、不安感、落ち込み、やる気の低下などの精神症状が現れるようになります。
太りやすさは自律神経の働きが影響
自律神経の乱れは、ダイエット面においてもデメリットが生じます。
交感神経には胃腸の働きを抑制したり、血管を収縮させたりする作用もあります。
交感神経がうまく機能せず胃腸の働きが抑制されると、食べたものの消化吸収が悪くなり腸内環境の悪化や栄養素が全身にきちんと行き渡りません。血管の収縮が起きると血液がスムーズに流れにくくなり、代謝が下がります。代謝が下がると老廃物がうまく排出されなくなり、脂肪を溜めやすい体質になるといったことが起こります。
また、夜間は休息や回復のために副交感神経が優位になるべき時間帯であるにも関わらず、自律神経が乱れていると質の良い睡眠を十分に得ることができません。
食欲を増進させる働きを持つホルモンに「グレリン」というものがあり、十分な睡眠時間(7.5時間程度)が得られないとグレリンが上昇するという研究があります。
反対に毎日きちんと7.5時間以上の睡眠が取れていれば、食欲を抑えるホルモンの「レプチン」が分泌され食欲を増進するグレリンが抑えられますので、食欲は正常な状態になりやたらに空腹を感じたり、必要以上に食べたくなることはありません。また、代謝もアップし脂肪が燃焼されやすい体質になっていきます。
自律神経の乱れは、このように体重が増加してしまう要因となり「自律神経太り」が起こるのです。
自律神経を整える方法
●生活リズムを整える
朝は日光を浴びましょう。朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、自律神経が適切に働くようになります。朝日を浴びると集中力が高まり、ストレスを緩和してくれるホルモンであるセロトニンが分泌され、1日を穏やかに過ごせるようになります。
朝食を取ることも重要です。
フルーツやヨーグルトなどだけでも良いので、朝に何かを食べる習慣を付けるようにしましょう。これも体内時計のリセットになります。
夜は遅くても日付が変わる前に寝るように心掛けましょう。
●寝る前にスマホを見ない
人の体内時計を司るホルモンの一つに「メラトニン」というものがあり、自律神経のバランスに関与しています。メラトニンは夜になると分泌され眠気を引き起こす働きがありますが、夜遅くまでスマホを眺めていると、画面から発せられるブルーライトが目を刺激してしまうことにより、脳は昼間だと誤認しメラトニンの分泌が抑制されます。
スマホだけでなくPCやテレビなどの画面も、眠りにつく2〜3時間前からはなるべく見ないようにしましょう。
●湯船にゆっくり浸かる
就寝の1〜2時間前にお風呂にゆっくり入りましょう。
40度程度の熱くないお湯に10〜15分程度入ることで、副交感神経が優位になりリラックスすることができ、スムーズに入眠することができます。
反対に熱いお湯は交感神経を優位にするので、夜の入浴には適しませんが朝に入浴するのであればおすすめです。湯船に浸からなくても、熱いシャワーを浴びれば眠気が飛びスッキリすることができます。
●腹式呼吸をする
交感神経が優位になっているとき、呼吸は速く・浅くなりがちです。
夜のリラックスタイムや眠る前には、ゆっくり・深く呼吸するようにすれば、副交感神経を優位にすることができます。お腹をへこませながらゆっくりと息を吐き、鼻から息を吸う腹式呼吸を3回ほど繰り返しましょう。
●運動する
軽い運動することで自律神経の働きが整い、筋肉がほぐれて血行を良くします。激しい運動ではなく、ウォーキングやストレッチなどが最適です。
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国立循環器研究センター https://www.ncvc.go.jp/res/divisions/biochemistry/02-theme01/
Northwestern University https://news.feinberg.northwestern.edu/2014/04/Zee_light_exposure/
今回のまとめ
日常のちょっとした行動だけで、自律神経を整えることができます。
ただし体はすぐに変化するわけではありませんので、継続が必要です。
無理なくできる範囲からスタートしましょう!