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BBQやステーキが好きな人は要注意?!AGEsが老化を促進

BBQ、焼肉、ステーキ、とんかつなどを好んで食べる機会が多い人は、そうでない人に比べて体の老化が促進しているかもしれません
BBQ、焼肉、ステーキ、とんかつなどを好んで食べる機会が多い人は、そうでない人に比べて体の老化が促進しているかもしれません

調理法次第で老化が進む?

肉を食べるなら、どんな調理法が好きですか?
BBQ、焼肉、ステーキ、とんかつなどを好んで食べる機会が多い人は、そうでない人に比べて体の老化が促進しているかもしれません。同じ食材でも調理法によって体の状態が変わるというのは、どういうことなのでしょうか?

【contents】

高温調理がAGEsを発生させる

赤身の肉をグリル、ロースト、フライなどの高温で調理すると、細胞の正常なはたらきを妨げ、心臓病、脳卒中、糖尿病を引き起こす可能性が

南オーストラリア大学の新しい研究により、赤身の肉(牛、豚、鹿、羊など)をグリル、ロースト、フライなどの高温で調理すると、細胞の正常なはたらきを妨げ、心臓病、脳卒中、糖尿病を引き起こす可能性のある化合物を生成することが発見されました。

これらの調理法はすべて高温であり、AGEs(終末糖化産物)と呼ばれる化合物が生成されます。AGEsは体内に溜まると、正常な細胞機能を妨げる可能性があります。
体内でのAGEsのレベルが高くなると、血管や心筋の硬化、炎症、酸化ストレスなど、すべて変性疾患の兆候が現れます。

この研究では、2つの食事パターンで体への影響をテストしました。
1つ目のパターンは、赤身の肉をグリル又は揚げる調理法、それに精白された穀物を摂取、2つ目のパターンは、白身の肉(鶏肉)を蒸し、茹でる、煮込みなどの調理法にし、全粒穀物、ナッツを食べるという方法で実験を行いました。

その結果、1パターン目の赤身の肉を多く含む食事は、血中のAGEsレベルを有意に増加させることがわかり、心血管疾患や糖尿病の進行に影響があることを示唆しています。

研究者らは、食事のAGEsが慢性疾患とどのように関連しているかについてはまだ疑問があるものの、病気のリスクを減らしたい場合は、赤身の肉を食べる量を減らすか、グリルや揚げ物ではない調理方法にするほうが健康的だと述べています。

AGEsとは?

AGEsによる体への影響は病気のリスクを高めるほか、肌のくすみやハリが失われたりシワが増えたりします

AGEsとは、タンパク質と糖が結びつくことで起こる「糖化」という変性によって生成され、体に蓄積されます。活性酸素による体の酸化が、通称「体のさびつき」と呼ばれるように、体の糖化は「体の焦げつき」と言われ、老化や数多くの病気の原因となっていると考えられています。

AGEsによる体への影響は病気のリスクを高めるほか、肌のくすみやハリが失われたりシワが増えたりなど、見た目の老化だけに留まらず、タンパク質の存在する場所、例えば内臓、血管、脳、骨、髪、目など全身にまでその影響を及ぼします。

AGEsは食材自体にもともと含まれていて、肉、バター、植物油、チーズ、魚などに多く、穀類、卵、野菜、果物、豆類などは少ない傾向にありますが、多かれ少なかれ食品を口にすることでAGEsを体に取り込むことになります。
しかしながら、それよりもAGEsが体に溜まる大きな要因となっているのは、上述の研究で述べられているように調理法です。

「糖化」による老化は調理法に左右される

食品を加熱調理することで糖化、つまりAGEsの量が増加し、加熱する温度が高いほどより多くのAGEsが発生します。体内に入って消化の段階でAGEsはある程度分解されるものの、7%前後は排出されず体内に蓄積されてしまうと考えられています。

加熱温度は高い順に以下の通りです。

1.オーブン焼き(180~250度)
2.揚げ物・炒め物(180~200度)
3.フライパンで焼く(180度)
4.茹でる・蒸す(100度以下)
5.生食(非加熱)。

例えば豚肉であれば、とんかつよりもしゃぶしゃぶのほうがAGEsが少なくなるということになります。
ですので、揚げ物や炒め物の頻度が高い人ほど、AGEsをたくさん取り込んでいるのです。

また、電子レンジを頻繁に使う人は要注意です。マイクロ波による加熱は、見た目に焦げ目がなくても焦げているのと同様の状態を作ってしまうと言われています。1度調理されたものを温め直すということは、AGEsをさらに増加させてしまうことにもなります。

AGEsは生活習慣によっても増加

食品を加熱調理することで糖化、つまりAGEsの量が増加し、加熱する温度が高いほどより多くのAGEsが発生します

AGEsは高温調理された食品を食べることにより体に蓄積されますが、食品から摂取した糖が体内で余ってしまい高血糖状態が続くと、体の組織を作っているタンパク質と結びつき体温によっても糖化が起こり、AGEsが発生します。
それを予防するためには、以下が有効だとされています。

●早食い、長すぎる食事時間、お菓子をダラダラと食べ続けるなどの行動は、血糖値が急上昇したり高い状態が長くなったりする要因となり、糖化につながります。食事はよく噛み、長時間に渡って糖質を摂取し続けるのはやめましょう。

●食事はサラダや汁物、副菜をなどから箸をつけ、ご飯ものは最後にする「食べる順番ダイエット」は、血糖値の上昇を緩やかにするためAGEsが発生しづらく、老け防止に有効。ごま和えや豆腐など、副菜に使われる食材は抗酸化力の高いものも多いので、最低でも1品はつけるようにしましょう。

●野菜、きのこ類、海藻類、豆類を積極的に取り入れましょう。よく噛んでゆっくり食べると尚良いです。

●揚げ物やオーブン焼きより、蒸す・煮るなどの調理法のほうがベター。オーブンを使うならなるべく低温が良いです。揚げ物の温め直しはAGEsの観点からは最悪の部類と言えます。

●忙しい現代人はなかなか難しいかもしれませんが、なるべく出来立てのものを食べるようにし、レンジによる温め直しをなるべく控える、回数を減らすことを心がけましょう。出来立てを食べることで食品の酸化を防ぐこともできます。

●ジュースやコーヒー飲料など、甘い飲み物は控えめにしましょう。

●血糖値に運動をすると、糖がエネルギーとして利用されるため糖化のリスクが低下します。食後15~30分後頃からウォーキングなどの軽い運動を20分ほどできればベスト。

●酢やレモン汁はAGEsの抑制に有効です。オーブン調理する肉や魚は酢を使ってあらかじめマリネをしておく、酢の物を食べる、揚げ物にはレモン汁をかけるなど。

●タバコには有害物質が多量に含まれています。AGEsを増やし老けるだけでなく、あらゆるガンリスクを高めてしまいます。

参考

Physicians Committee
https://www.pcrm.org/news/health-nutrition/cooked-red-meat-increases-compounds-linked-type-2-diabetes-and-heart-disease
The Irish Sun
https://www.thesun.ie/news/5864138/bbq-meat-heart-disease-diabetes-research/
産経ニュース
https://www.sankei.com/life/news/140905/lif1409050009-n1.html

今回のまとめ

生活習慣では、運動嫌い、喫煙(主流煙、副流煙ともに)、飲酒、睡眠不足などがAGEs増加の要因になります。
健康的な生活を送りバランスの良い食事を取ることが、老けにくく・病気になりにくい体づくりになります。

Category : 雑学/健康・ダイエット

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