体のだるさ・強い眠気は梅雨の自律神経の乱れかも?

なんとなく体が重い、やる気が出ない、一日中眠い―。
そんな不調が続くのは、気のせいではなく梅雨のせいかもしれません。
梅雨の時期は気圧や湿度の変化が大きく、自律神経が乱れやすいシーズン。実際、梅雨になると体調を崩す人は少なくありません。今回は「梅雨と自律神経の関係」を紐解きながら、不調を和らげる食事と生活習慣をご紹介します。
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梅雨は自律神経のバランスが崩れやすい

低気圧になると副交感神経が優位になりやすく、体がだるく感じたり、頭痛・めまい・だるさ・眠気などの症状が出やすくなります。
自律神経とは、私たちの意思とは関係なく、呼吸・血圧・消化・体温などをコントロールしてくれる神経です。
主に「交感神経(緊張・活動モード)」と「副交感神経(リラックス・休息モード)」の2つがバランスよく働くことで、健康な心身が保たれています。
ところが自律神経が乱れると、頭痛、めまい、耳鳴り、だるさ、肩こり、腰痛、倦怠感、気分が落ち込む、眠気、イライラなど、様々な症状が現れ、不調に悩む人は少なくありません。梅雨による自律神経の乱れは、このような要因でこのバランスが乱れやすくなります。
⚫︎気圧の変動
梅雨の時期は低気圧が頻繁に訪れます。低気圧になると副交感神経が優位になりやすく、体がだるく感じたり、頭痛・めまい・だるさ・眠気などの症状が出やすくなります。
⚫︎湿度の高さ
湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体温調節がうまくいかなくなります。このなんとなく不快な状態が、ストレスとなって自律神経に負担をかけます。
⚫︎日照不足
梅雨は曇天や雨の日が続き、太陽の光を浴びる時間が減りがち。日光に含まれる「ブルーライト」は、体内時計の調整やセロトニン分泌に関わっており、不足すると気分が落ち込んだり、睡眠の質が下がる原因になります。
梅雨時の不調を防ぐには?自律神経を整えるコツ
この時期の体と心を整えるには、自律神経の働きをやさしく後押しすることがポイントです。
そこで、日常に取り入れやすい「食事」と「生活習慣」の工夫をご紹介します。
<食事で自律神経をサポート>

ストレスが続くと不足しやすい栄養素でもあります。
●マグネシウムを意識して摂る
マグネシウムは、神経の興奮を鎮めたり、筋肉の緊張を緩める作用があるミネラル。ストレスが続くと不足しやすい栄養素でもあります。
おすすめ食材:海藻類(わかめ、ひじき、昆布など)、ナッツ類(アーモンド、くるみ、カシューナッツ)、大豆製品(豆腐、納豆、おから)、雑穀(玄米、キヌア、押し麦)
●GABA(ギャバ)を含む食材でリラックス効果
GABA(γ-アミノ酪酸)は、神経の高ぶりを抑えてリラックスを促す天然アミノ酸。ストレスを感じやすい梅雨には積極的に摂りたい栄養素です。
おすすめ食材:発芽玄米、トマト、カカオ含有量の高いチョコレート(70%以上)、麹発酵食品(甘酒、味噌、ぬか漬け)
●腸内環境を整えることで気分も安定
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど自律神経と密接な関係があり、「脳腸相関」とも呼ばれています。発酵食品や食物繊維を意識して取り入れ、町を整えることを意識しましょう。
おすすめ:発酵食品(ヨーグルト、キムチ、ぬか漬け)、食物繊維(ごぼう、アボカド、バナナ、大豆製品、海藻類)
<生活習慣の整え方 リズムを意識>

ぬるめ(38~40℃)のお湯に10~15分つかることで、リラックスモードに切り替わります。
●朝の光を浴びて体内時計をリセット
梅雨で日照時間が少なくても、朝のうちにカーテンを開けて自然光を取り込むことで、体内時計のリセットを助けます。曇りの日でも効果はあります。
●湯船につかって副交感神経をオン
ぬるめ(38~40℃)のお湯に10~15分つかることで、リラックスモードに切り替わります。湿度の高い日はシャワーで済ませがちですが、湯船の効果は侮れません。
●スマホ・PCは夜は控えめが基本
強いブルーライトは交感神経を刺激し、睡眠の質を下げる原因になります。寝る1時間前にはスマホ・PCをオフにするのが理想です。睡眠の質が低いとホルモンが乱れ、ダイエットにも悪影響を及ぶので注意。
●軽い運動でリズムを作る
雨で外に出づらくなる梅雨こそ、室内でのストレッチやヨガ、スクワット、踏み台昇降などの軽い運動で自律神経のスイッチを整えてあげましょう。
●腹式呼吸をする
交感神経が優位になっているとき、呼吸は速く・浅くなりがちです。
夜のリラックスタイムや眠る前には、ゆっくり・深く呼吸するようにすれば、副交感神経を優位にすることができます。お腹をへこませながらゆっくりと息を吐き、鼻から息を吸う腹式呼吸を3回ほど繰り返しましょう。
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NHK https://www.nhk.or.jp/shutoken/articles/101/007/54/
Northwestern University https://news.feinberg.northwestern.edu/2014/04/Zee_light_exposure/
今回のまとめ
「なんとなく不調」を感じやすい梅雨の時期。でも、それは体からのサインです。
大切なのは、がんばりすぎず体のリズムを整えていくこと。
自律神経は、食事・睡眠・運動など生活習慣のちょっとした選択の積み重ねで、少しずつ整っていきます。
今年の梅雨は、自分をいたわりながらリラックスできる時間をぜひ意識してみてくださいね。
心と体を整えて、梅雨を元気に過ごしましょう。