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ダイエットのためには1日何食を食べるのが正解?

ダイエットのためのベストな食事回数の正解とは?
ダイエットのためのベストな食事回数の正解とは?

1日3回の食事は本当に正しい?

「朝昼晩の1日3食、規則正しく食事を取る」というのは現代の日本においては一般的な考え方。ですが、さまざまな健康法やダイエット法、はたまた国によっても正しいとされる食事回数はまちまちで、1日1食や、トータルが同じ量になるよう小分けにして1日5回に分けて食べる方法など、考え方によって異なります。
「ベストな食事回数」の正解はあるのでしょうか?

【contents】

1日3食が常識化したのはいつ?

日本において1日3食が一般化したのは歴史的には近年で、江戸時代・元禄期(1688〜1704年)以降だと言われています

日本において1日3食が一般化したのは歴史的には近年で、江戸時代・元禄期(1688〜1704年)以降だと言われています。それ以前は公家も庶民も1日2食だったようです。また、日本のみならず諸外国においても、昔は1日2食がスタンダードだったようです。

栄養学の側面から1日3食が提唱されたのは1935年のことで、栄養学の父と呼ばれる佐伯矩医学博士によるものでした。その根拠としては、当時の成人男性に必要な一日の摂取カロリーは2500〜2700kcalとされ、それを実現するためには1日3食が必要というものでした。

現代では成人に必要な摂取カロリーは平均1,800〜2,200kcalとされています。昔と現代では乗り物の発達や肉体労働の量などが大きく異なるため、当時の摂取カロリーのほうが多くなっています。

1日3食が推奨されるようになってから86年が過ぎ、環境やライフスタイルも多様化しています。それにもかかわらず1日3食を基本にするというのは、誰もに当てはまる正解とは限らないのではないでしょうか?

人によって食べるべきもの、量、時間は異なりますから、必ずしも3食にこだわらなくても良いと思います。3食より少ない回数、多い回数の場合についてそれぞれ解説します。

1日1食、1日2食の場合

多くの歌手や俳優らも実践していることを公表している、1日1食のみの食事法。夕食のみという場合が多いようです

お昼の国民的番組司会者だったあの有名人をはじめ、他にも多くの歌手や俳優らも実践していることを公表している、1日1食のみの食事法。夕食のみという場合が多いようです。1日2食の人は忙しい人に多く、朝食を取らず昼・夜のみの食事パターンがほとんど。

普段2食もしくは3食の人にとっては、たったの1食では1日中空腹感がずっと続いて辛いのでは?と思うかもしれませんが、実践している人によると、慣れると空腹感が気になることもなく、体は常に軽く頭はすっきりし快適なのだとか。

例えば、その1食でボリュームのあるものをしっかり食べるとしても、1食で食べられる量には限度がありますから、1日の総摂取カロリーはおのずと少なくなります。摂取カロリーを気にせず好きなものが食べられるというのが、1日1食の大きなメリットいえるでしょう。

また、食べたものが胃で消化され腸から吸収されるには、ある一定の時間がかかります。食べる回数を減らすことでその間胃腸を休ませることができますし、食後の眠気と戦うことも減ります。

現代人のように慢性的な運動不足に重ね、間食をし、夜は遅くまでお酒を飲んだりおつまみを食べたりといった生活を送っていたら、1日3食食べていれば太ってしまうのは火を見るよりも明らかです。ですが、せめて健康的にと毎食節制しながら食べるのもなかなか難しいこと。

であれば、1日1食にしてその1食は好きなように食べる方が、精神的な満足度は大きいでしょう。

1日1食にするとオートファジー効果によって腸内環境も整うため、便秘なども改善されるといいます

ノーベル賞を受賞した東京工業大学の大隈教授による研究では、空腹時間が続くことで、「オート・ファジー」と呼ばれる細胞のリサイクル化が起きることがわかっています。

古いタンパク質を除去して新しく作り直すため、体は若返り免疫機能が高まるほか、腸内環境も整うため、便秘なども改善されるといいます。

食べたいものを食べられるという、ストレスフリーで体型を維持するには一見良いように思われる1日1食にもデメリットはあります。

まず、1日3食に戻した時にリバウンドしやすいということ。ずっと続けるのであればこの恐れはありませんが、仮に一度トライし目標体重まで落ちたから1日3食に戻すとします。

そうした場合に非常にリバウンドしやすいのです。そして、空腹時間の長い1日1食や2食だと体が飢餓を感じ、次に入ってきた食事の栄養をしっかり蓄えようとする体になってしまいます。

血糖値が急激に上がるリスクも考慮しなければなりません。1食、2食の場合に限ったことではありませんが、かなりの空腹状態から一気に食べてしまうと血糖値の急上昇、急降下を起こし、その結果食べたものは中性脂肪になりやすいです。

これを防ぐには、食物繊維の多いものから食べ始める「食べる順番ダイエット」が有効です。

食事回数を増やしてみる1日4食、1日5食の場合

スペインでは1日5食がスタンダードです

1日3食よりも回数の多い、1日4食や5食が一般的な国もあります。例えばスペインです。スペインでは1日5食がスタンダードですが、日本の3度の食事量を5回も食べている訳ではありません。

夕食を家族団欒の時間にし、ボリュームのあるものを持ってくることが多い日本に対し、スペインでは昼食が1日のうちのメインで、職場や学校でも昼休みの時間は長く取られ、一度帰宅し家族で食べるなど、会話をしながらゆっくりと食事を楽しみます。

その分、昼食以外の他の食事は、あくまでも軽めの傾向にあります。

そんなスペインの食文化ですが、美に関心の高い海外セレブの間でも、1日5食がダイエットに効果的ということで数年前に話題となりました。空腹に耐える必要がなくストレスが少なく、方法も簡単であることから人気が出たようです。

また、特定の食べ物ばかりに制限されることもなく、食事の楽しみを維持できることもその特徴です。

食事自体がカロリーを消費する行為なので、食事の回数と比例して1日のうちに体の代謝が上がる回数が増えること、また栄養がこまめに補給されると脳が体内の栄養を消費してよいと判断し脂肪を蓄えなくなる、これが食事回数を増やすダイエットの仕組みといわれています。

海外の研究によると、3食の人より5食の人のほうが体脂肪率が少ないというデータが得られたそうです。1日2食以下のように、過度な空腹から急激に満腹になることがないため、血糖値の上昇が緩やかになるというメリットがあるようです

5回も食べてダイエットになるの?と疑問が湧きますが、5回すべてをしっかり食べるのではなく、これまでの3度の食事量を5食に分けて食べるイメージです。ですので、量を少し減らした3度の食事+2度の軽食と考えてください。

食事のタイミングは、朝・昼・夜の3度の食事と、朝昼の間、昼夜の間の時間にそれぞれ軽食を摂ります。

これにより、ダイエットに付き物の空腹のストレスを感じることがありません。そして空腹時間を短くすることで1度の食事量は自然と減り、摂取カロリーもそれに伴いダウン。血糖値の急激な上昇も抑え、体脂肪の蓄積を防ぐ効果が期待できます。

2度の軽食に何を食べるかも大切です。

果物、野菜、卵料理、ナッツ(無塩のノンオイルローストタイプ)、チーズ、ドライフルーツなど、食物繊維やビタミン・ミネラルを補給できる栄養価の高いものを食べましょう。NGなのは、ドーナツ、ケーキ、クッキー、スナック菓子など、脂質や炭水化物の多いもの。

1日3食にとらわれる必要なし!

1日の合計摂取カロリーや栄養素に極端な過不足がなければ、食事回数自体は自分のライフスタイルによって自由に変えても良いでしょう。「食事は1日3回」という常識は一度取り払い、食欲がなければお腹が空くまで食べる必要はありませんし、自分に合った食事回数にしてみてはいかがでしょうか。

関連記事

農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/about/case.html

東京工業大学 http://www.ohsumilab.aro.iri.titech.ac.jp/

愛媛県 https://www.pref.ehime.jp/h25500/kenkou/kenjou/eiyou/saeki.html

今回のまとめ

農林水産省では現在も「1日3食を規則正しくとること」を推奨しています。食事回数によって太る・やせるというのはさまざまなデータがありますが、夕食の量が多いと太りやすいのは確かです。夜勤でもない限りは、夕食は軽めを心がけましょう。

Category : 雑学/健康・ダイエット

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