冬に不足しがち ビタミンDを意識して美容と健康をアップグレード!

日照時間が短くなる冬は、体調管理に少し配慮が必要です。その中で注目すべきはビタミンD。健康維持だけでなく、美容効果や免疫システムの活性化にも関与するといわれており、特に冬場は不足しがちな栄養素です。ビタミンDの重要性や日常生活での摂取方法、そして不足による影響について解説します。この冬、ビタミンDを上手に取り入れて健康も美容もレベルアップしましょう!
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ビタミンDとは?その役割と重要性

ビタミンDが不足すると、骨密度が低下するため骨がもろくなりやすく、骨粗鬆症や骨折のリスクが高まります。
ビタミンDは脂溶性ビタミンであり、特にカルシウムの吸収を助ける役割が知られています。その働きは骨を丈夫に保つだけでなく、免疫系やホルモンバランスの調整にも深く関わっています。さらに、最近の研究では心臓病や糖尿病、がんのリスク低減にも効果があることが示唆されています。
ビタミンDが不足すると、骨密度が低下するため骨がもろくなりやすく、骨粗鬆症や骨折のリスクが高まります。また、免疫システムの働きが低下することで風邪をはじめとする感染症にかかりやすくなる可能性もあります。美容面でも、肌荒れやハリの低下を引き起こす原因となることがあります。
ビタミンDとダイエットの関係

血中カルシウム濃度が高くなると、脂肪細胞では脂肪酸合成酵素が多く作られるようになり、中性脂肪が増えます。
ビタミンDは脂肪細胞の成長を抑制する働きがあることが研究によって示されており、そのためダイエットにおいても重要な栄養素の一つとされています。
また上記のように、ビタミンDが不足すると体内のカルシウムの吸収が悪くなってしまうという密接な関係があります。カルシウムが不足すると、血中のカルシウム濃度を一定に保つために、骨や脂肪に貯蔵されたカルシウムが溶かし出されて利用されます。このため骨粗しょう症になることはよく知られていますが、体に及ぼす影響はそれだけではありません。
溶かし出されたカルシウムは血中に入るのですが、血中カルシウム濃度が高くなると、脂肪細胞では脂肪酸合成酵素が多く作られるようになり、中性脂肪が増えます。このようにカルシウムは脂肪の代謝にも関わっており、体内に十分なカルシウムがあると脂肪の合成が抑えられ、分解が促進されることが分かっています。
ビタミンDを効率的に摂取する方法

生のしいたけやその他の生きのこも、紫外線に約1時間晒すことで、ビタミンD含有量が約10倍に増加します。
●日光を浴びる
ビタミンDは太陽の光を浴びることで体内合成されます。皮膚にあるビタミンDの前駆体であるプロビタミンD3という物質が、紫外線を浴びることでビタミンDに変わります。ですので、室内にいることがほとんどの生活スタイルでは不足しがちになります。また、日照時間の短い冬や緯度の高い地方に住んでいる、いつも日焼け止めを塗っている、などの場合はビタミンDの合成量が少なくなります。
ビタミンDを生成するために必要な日光浴の時間は、15〜30分が目安です。必要な日光浴の時間は地域、天候、季節によって異なり、冬季や高緯度のエリアほど必要な時間は長くなります。
●食品から摂取
食品からもビタミンDを摂取することができます。以下は代表的な食品です。
魚類:脂肪分の多い魚はビタミンDが豊富に含まれています。さけ、いわし、さば、まぐろなど。水煮缶やオイル漬けなどを利用すれば簡単に取り入れることができます。特に骨ごと食べられる水煮缶なら、ビタミンDだけでなくカルシウムもしっかり摂取することができます。
きのこ類:天日干しの干ししいたけに多く含まれます。生のしいたけやその他の生きのこも、紫外線に約1時間晒すことで、ビタミンD含有量が約10倍に増加します。
卵黄、チーズ:日常的に摂りやすい食品からも少量ずつ補給が可能です。
●サプリメントの活用
食事だけで不足しがちな場合は、サプリメントによる補給も有効です。ただし、過剰摂取は逆効果になるため、推奨量を守ることが大切です。成人の場合、1日あたり15〜200μgが目安とされています。
ビタミンDを過剰摂取した場合

サプリメントに含まれるビタミンDの量をチェックし、必要以上に摂取しないことです。
ビタミンDは健康な体を維持するために必要な栄養素ですが、過剰摂取には注意が必要です。耐用上限量は成人で100μgです。
摂取量が多すぎるとビタミンD中毒となり、血液中のカルシウム濃度が上がり吐き気や不整脈、腎結石、尿結石などを引き起こす可能性もあるといわれています。過剰に日光に当たった場合は体が生成するビタミンDの量を制限するので、ビタミンD中毒の原因にはなりません。また、通常の食事をしている分には過剰摂取の心配はありません。
注意が必要なのはサプリメントによる摂取です。サプリメントに含まれるビタミンDの量をチェックし、必要以上に摂取しないことです。
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国立研究開発法人 国立がん研究センター https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8099.html
国立研究開発法人 国立環境研究所 https://www.nies.go.jp/whatsnew/2013/20130830/20130830.html
分子生理化学研究所 https://www.mpc-lab.com/blog/20200501
日本人の食事摂取基準(2020年版) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
今回のまとめ
ビタミンDは、冬の健康と美容を支える重要な栄養素です。
日常生活での意識的な摂取と適度な日光浴を組み合わせることで、その効果を最大化できます。
食事は魚を食べる回数を増やす、きのこは調理前に日光に当てる、天気の良い日は5分でも日光に当たるようにするなど、日常生活でできることを取り入れていきましょう。
この冬、ビタミンDをしっかり取り入れて、健康も美容もさらにアップグレードしましょう!