日本人の魚介類消費量は世界7位まで後退!魚を食べるメリットを見直そう

タンパク質の摂取は魚を意識
タンパク質を必要量摂取することは、ダイエット・美容・健康において非常に重要なこと。
そして必要量を満たすだけでなく、どんな食材からどれぐらい摂るべきか、ということも考慮するべきです。
米や小麦などの穀類や乳製品をはじめ、多くの食品にタンパク質は含まれていますが、主成分がタンパク源であるものに限れば、魚・肉・卵・豆です。どれか一つに偏ることなく、これらのタンパク源をバランスよく摂ることが大切です。
そしてより体調管理を意識するのであれば、週に3回は魚を食べることをおすすめします。
【contents】
- タンパク質の摂取は魚を意識
- 週の半分は魚を食べる
- 大型魚よりも小型の青魚
- 青魚にはビタミンDも豊富
- ビタミンDの作用
- 魚を食べないのは調理が面倒だから?その解決方法とは
- ①缶詰を活用
- ②切り身を買う
- ③店で捌いてもらう
週の半分は魚を食べる

魚の油は肉の油とはまったく性質が異なり、いわゆる「体に良い油」であるオメガ3脂肪酸です
例えば、月・水・金は魚の日といった具合に、週の半分ほどはメインのおかずを魚にします。
魚の油は肉の油とはまったく性質が異なり、いわゆる「体に良い油」であるオメガ3脂肪酸です。オメガ3脂肪酸の摂取目標量は成人1日当たり1~2.4g程度(厚労省)とされており、青魚100gを食べることで1日の必要量が満たされるといわれます。
DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)を豊富に含む魚は、週の半分と言わず毎日食べても良いほどです。
DHA・EPAは、血管をしなやかにし血流の改善、神経を健やかに保つ、脳内の神経伝達物質をスムーズにする、生活習慣病のケア、アレルギー緩和、月経前症候群(PMS)の緩和などの効果が期待されています。
肉に比べて下処理に時間がかかったり料理のレパートリーが少なかったりなど、食卓に上がる機会が昔よりも減ってきていますが、せめて週に3回1日1回でも食べるようにしたいところです。
大型魚よりも小型の青魚
魚介類には水銀などの有害金属が含まれていることを考慮し、マグロなどの大型魚類は控えめにし、サイズが小さい青魚(アジ、イワシ、サバ、サンマなど)やサケを食べる頻度を高くすると良いでしょう。青魚やサケはDHA・EPAの含有量も多いので、積極的に取り入れましょう。
青魚にはビタミンDも豊富
ビタミンDは日本ではそれほど大きく注目されていませんが、アメリカでは積極摂取が推奨されています。
ビタミンDにはD2~D7までがあり、人の体の中で効率的に働くのがビタミンD2とビタミンD3で、作用はほぼ同じです。ビタミンD2は天日干しにしたきのこ類(干し椎茸など)に多く含まれますが、干し椎茸でも熱風乾燥のものには含まれていません。
一方ビタミンD3が豊富なのが、青魚や鮭です。ビタミンDは脂溶性のため、脂肪を含む食品から摂取したほうが吸収されやすいという特徴があります。オメガ3脂肪酸を含む魚であれば、その点もクリアです。
ビタミンDの作用
ビタミンDの働きは骨の健康に作用するほか、免疫力アップ、脳や神経を正常に保つ、生活習慣病のケアなど、多くに関わっています。
ビタミンDの食事摂取基準では、成人1日当たり5.5~100μgとされ、日本人の平均摂取量が7.5μgですので目安量は満たされており、魚介類からの摂取が5.8μgと大きな比率を占めています。
ビタミンDを補うには、豊富に含まれている青魚・鮭を食べる、日光に当たり体内で合成させる、サプリメントから摂取する、この3パターンです。
日本は幸い日照に恵まれているため、健康な人が一般的な生活を送っていれば適量の日光を浴びることができるので、ビタミンDが不足することはそれほど多くはないと考えられています。しかし、高齢者や1年中日焼け止めを塗っている人などは、充分量のビタミンDが体内で産生されない可能性があります。日常的に日光に当たる機会が少ないと感じている人や、日焼け対策をしっかりしている人は、意識して魚介類を食べることが大切です。
魚を食べないのは調理が面倒だから?その解決方法とは

魚の缶詰はオメガ3脂肪酸、タンパク質だけでなく、魚の骨ごと柔らかくなっているので、カルシウムもしっかり摂取することができます
FAO(国際連合食糧農業機関)の調査によると、1人当たりの魚介類消費量は2004年までは日本が世界一でしたが、2013年では7位にまで後退しています。水産庁の調査でも、一人当たりの魚介類消費量は2001年をピークにその後減少を続けています。しかしながら、消費者はもっと魚を食べたいという意識があることも判明しています。
消費量が減少している背景は複合的なものではあるものの、魚の調理が手間であることもその一因です。魚をもっと手軽に食べるためにはどうしたら良いのでしょうか?解決策をご紹介します。
①缶詰を活用
サバ、イワシ、サケなど、魚の水煮缶は、ふたを開けるだけでそのまま食べられる上に、ひと手間加えてアレンジをすれば飽きが来ません。オメガ3脂肪酸、タンパク質だけでなく、魚の骨ごと柔らかくなっているので、カルシウムもしっかり摂取することができます。ツナ缶はオイル漬けではないものを選ぶと良いです。
缶詰は保存性が高いので、自宅に数種類を常備しておいてはいかがでしょうか。
②切り身を買う
1匹まるごとを捌くのはなかなかハードルが高いですし、生ごみもたくさん出てしまいますよね。切り身なら捌く手間がかかりませんので、下ごしらえも少なくすぐに調理をすることができます。旬の魚なら塩を振って焼くだけでも美味しくいただくことができます。刺身なら調理の手間が一切ないので、さらに手軽です。
③店で捌いてもらう
切り身だけでなくもっと様々な種類の魚を食べたい、しかし手間や時間を掛けるのは難しい…という時は、お店で捌いてもらいましょう。魚屋だけでなくスーパーの鮮魚コーナーでも捌いてくれる所は多いです。例えば、アジフライ用・塩焼き用など用途を伝えると適切に捌いてくれるので、お店の方に声を掛けてみてください。
参考サイト
水産庁 https://www.jfa.maff.go.jp/index.html
国民健康・栄養調査 https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kenkou_eiyou_chousa.html
FAO http://www.fao.org/japan/en/
今回のまとめ
DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸は、血管・血液のためのサプリと言われるほどの成分。
血液をサラサラにし、生活習慣病の予防に期待されています。
肉よりも魚のほうがはるかにダイエット向きですので、ぜひ旬の魚を食卓に並べてくださいね。