超優秀なダイエット食材・きのこで腸活
天然のきのこは秋が旬ですが、一般に出回っている多くのきのこは室内育ちで、管理された空間で栽培されているため供給・価格ともに安定しています。家計に優しいだけでなく、低カロリーかつ食物繊維が豊富なので、ダイエッターには超定番の食材です。今回はきのこのダイエット効果や活用法を解説します。
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きのこはダイエット向きの超低カロリー食材!
えのき、しめじ、椎茸などさまざまな種類がありますが、きのこ全般ほぼ共通して成分の90%は水分。食物繊維が多く、糖質(炭水化物)と脂肪は極めて低いのが特徴です。
カロリーは100gあたりおよそ20kcal前後と非常に低カロリー!噛み応えがあるため、低カロリーでありながら食事の満足感や満腹感を得るのにも役立ち、たくさん食べても太る心配がありません。積極的にメニューに取り入れることでダイエット促進になります。糖質や脂肪を体内でエネルギーに変換する作用のあるビタミンB群も含まれています。
腸内環境の改善にも
きのこに含まれている食物繊維は、100gあたり3~5gととても豊富です。食物繊維は、最近では第6の栄養素とも言われており、人の体にとってとても重要な成分です。
食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、きのこの場合は不溶性食物繊維が豊富に含まれています。水溶性食物繊維は、名前の通り水に溶ける種類の食物繊維です。一方、不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らみます。これにより便のかさ増しや、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進します。体に有害な物質を排泄させるデトックス効果があります。
また、食物繊維は水溶性・不溶性ともに、腸内の善玉菌を増やす作用があることが研究により明らかになっています。
食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなって善玉菌を増やし、腸内環境のバランスを整えてくれる働きがあります。
善玉菌はビタミンの合成、消化吸収のサポート、免疫刺激、悪玉菌の増殖を抑えるなどなど、人に有益な働きをしてくれる菌です。腸内環境は美肌やダイエットなどの美容面のみならず、アレルギーや体質、疾患など全身の健康に関わっていることがわかっており、近年非常に注目されている分野です。
血糖値コントロールにきのこが効果的
血糖値を急上昇・急下降させないようコントロールすることは、ダイエットに効果的です。この仕組みを利用したのが、糖質制限ダイエット(炭水化物抜きダイエット)。
糖質(炭水化物)を摂ると、体内でブドウ糖に分解され血液中に入り血糖値を上昇させます。血糖値の上がり方が急であればあるほどインシュリンが多量に分泌され、「糖が余っている=脂肪に溜め込まなければ」と体が判断してしまいます。これを防ぐためには、血糖値を急に上げないことが重要です。血糖値がゆっくり上がれば、インシュリンの分泌量が少なくなります。
きのこに豊富な食物繊維は血糖値をコントロールし、血糖値が急激に上がるのを抑制する力を持っています。お米やパンといった糖質だけを食べるよりも、きのこを一緒に食べるほうが血糖値上昇を抑えることができるのです。食物繊維は糖質や脂肪の消化吸収を緩やかする作用があります。「食べる順番ダイエット」でも推奨されているように、食事の食べ始めにまず食物繊維を摂取すると、血糖値コントロールに効果的です。
超簡単!ダイエットきのこレシピ
●何にかけてもOK!うま味たっぷり万能きのこあんかけ
厚揚げ豆腐や魚、肉にも相性抜群!温野菜にも合います。だし汁は和風のほか中華スープやコンソメでも合います。2,3種類のきのこを使うことでうま味が増します。ボリュームアップしながら食物繊維やビタミンB群をしっかり摂取しましょう!
*材料(作りやすい分量)
・お好みのきのこ2,3種類・・・各1パック
・だし汁.・・・3カップ
・しょうゆ・・・大さじ3
・オイスターソース・・・小さじ1
・酒・・・大さじ1
・みりん・・・大さじ2
・塩・・・少々
・しょうが・・・小さじ1
・水溶き片栗粉・・・適量
*作り方
①きのこ類は石づきを切って食べやすい大きさに切る。
②1と水溶き片栗粉以外のすべての材料を鍋に入れて加熱し、沸騰したら1を入れ、沸騰させる。
③2に火が通ったら、水溶き片栗粉でとろみをつけてできあがり。
●きのこのホイル焼き
洗い物なし!包んで加熱するだけの簡単調理です。トースターでの加熱も可能です。
*材料(作りやすい分量)
・お好みのきのこ2種類・・・各1パック
・バター・・・15g
・醤油・・・適量
・レモン汁・・・適量
*作り方
①きのこ類は石づきを切って食べやすい大きさに切る。
②アルミホイルを40cm程度にカットし、中央に①を並べてその上にバターを乗せる。
③フライパンに②を置き、蓋をして中火で3分、弱火で5分加熱する。トースターの場合は10分前後加熱。
④取り出してお皿に乗せてアルミホイルを開け、しょうゆとレモン汁をかけて出来上がり。
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今回のまとめ
1年を通じて価格が安定していて、安価で下ごしらえもほぼ不要、使い勝手が良い上に超低カロリーなきのこを活用しない手はありませんね!
食事の満足感を得ながらおいしく食べてダイエットができる優秀な食材です。
油を吸いやすいため、バターソテーや炒め物といった調理法だと脂肪の摂取量が増えてしまうので、茹でる、煮る、グリルといった調理がおすすめです。
汁物や鍋の際には、3種類以上のきのこを使うとスープにより深みが出て美味しくなります。お試しくださいね。