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夜型の人はやせにくい?体内時計と代謝リズムの深い関係

生活リズムの乱れがダイエットに影響を及ぼすという話はよく知られていますが、その裏にはどんな科学的な根拠があるのでしょうか?
生活リズムの乱れがダイエットに影響を及ぼすという話はよく知られていますが、その裏にはどんな科学的な根拠があるのでしょうか?

夜遅くまでスマートフォンやパソコンやテレビを眺め、そして夜遅くまでだらだら食べてしまう…。夜型の人は思い当たる節があるのではないでしょうか?
確かに、生活リズムの乱れがダイエットに影響を及ぼすという話はよく知られていますが、その裏にはどんな科学的な根拠があるのでしょうか?
今回は、体内時計(サーカディアンリズム)と代謝の関係を掘り下げ、夜型生活がやせにくいとされる理由、そして日々の生活で見直せるポイントについて解説します。

【contents】

夜型に当てはまるかをチェック !

心当たりがあるなら、夜型生活によって太りやすくなっているかもしれません。

夜型は、以下のような傾向がある人が多いです。心当たりがあるなら、夜型生活によって太りやすくなっているかもしれません。いくつ当てはまるかチェックしてみましょう。多いほど夜型度は高くなります。

◻︎朝は食欲がなく、朝食を抜くことが多い
◻︎夜にしっかり食べても、その後に体を動かす時間が少ない
◻︎毎日の食事時間が不規則で、生活にリズムがない
◻︎夜12時以降まで起きていることが多い
◻︎夜遅くに食事や間食をとることが習慣になっている
◻︎睡眠時間が短かったり、眠りが浅かったりする
◻︎寝る直前までスマートフォンを眺めている

体内時計と代謝はどう関係している?

人の体には「サーカディアンリズム」と呼ばれる約24時間周期の生体リズムが存在します。

人の体には「サーカディアンリズム」と呼ばれる約24時間周期の生体リズムが存在します。これは、言わば体内時計。このリズムは脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)を中心に、睡眠・体温・ホルモン分泌・血糖調整など、生命活動の多くを司っています。消化酵素の分泌やインスリン感受性なども時間帯によって変動しており、これが食事や活動の「効率」に影響を与えるのです。
朝型生活を送っていると日中の活動時間に代謝が活発になり、食事で摂ったエネルギーが効果的に使われやすい一方で、夜型生活ではそのバランスが崩れ、摂取エネルギーが脂肪として蓄積されやすくなる傾向があります。朝型生活のほうが、ダイエット効率の良い体になりやすいということです。

BMAL1と夜間の脂肪蓄積の関係について

ダイエット界隈でよく語られるのが、「夜に食べると太るのはBMAL1(ビーマルワン)というタンパク質が関係している」という説です。BMAL1は脂肪細胞の分化や脂肪合成に関わるタンパク質で、夜間に増加すると言われています。
たしかに、マウスの研究などでこのタンパク質の発現と脂肪蓄積の関連が示されたことから、夜遅くに食べると太るとされてきました。しかし近年では「BMAL1の増減だけで肥満が決まるわけではない」「ヒトの代謝はマウスと異なる」といった意見も多く、BMAL1単体で太る・やせるを語るのは不十分という見方が増えています。
したがって、BMAL1は体内リズムの一因ではあるものの、「夜食=必ず太る」ではなく、食事全体の量・質・生活全体のリズムが重要であると考えられています。

朝型への切り替えで期待できる変化

朝食をとることで内臓の活動スイッチが入り、体温・血流・消化のリズムも整っていきます。

朝起きて太陽の光を浴びることは、体内時計をリセットする大切なスイッチになります。日中に活動して夜はしっかり休むというリズムが定着することで、代謝機能や食欲ホルモン(レプチンやグレリン)のバランスも整いやすくなります。
また、朝食をとることで内臓の活動スイッチが入り、体温・血流・消化のリズムも整っていきます。午前中に適度な運動を取り入れると、脂肪の分解やインスリン感受性の改善にもつながるため、ダイエット効果を高めることができます。

無理なく生活リズムを整えるポイント

夜はスマートフォンやパソコン、テレビの画面を見るのは就寝の1時間前までにする、寝る前の食事は控えるなど、睡眠の質を高める工夫も効果的です。

これまで夜型だった生活リズムから、急に早寝早起きを目指すのは難しいと思います。まずは起床時間を30分早める、朝食を軽くでもとる、午前中に体を動かす、朝日を浴びるなど、体内時計に「朝のリズム」を意識させる行動を少しずつ取り入れるのがコツです。続けられそうなものから取り入れましょう。
また、夜はスマートフォンやパソコン、テレビの画面を見るのは就寝の1時間前までにする、寝る前の食事は控えるなど、睡眠の質を高める工夫も効果的です。睡眠の質が改善されれば、ホルモンバランスや代謝が整い、無理なくやせやすい体質へとつながっていきます。

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厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-006

今回のまとめ

夜型の生活が続くと、ホルモンや代謝のリズムが崩れ、太りやすくなるリスクが高まります。
かつて注目されたBMAL1の影響については、近年の研究では慎重な見方が求められるようになってきましたが、それでも「生活リズム全体」が代謝に大きく関わるのは明らかです。
特別な食事制限をしなくても、朝型の生活リズムを少しずつ整えることで、やせやすく太りにくい体を目指すことは十分可能です。
無理なく自然に生活の時間帯を整えることが、結果的にダイエット成功につながります。

Category : 雑学/健康・ダイエット

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