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注意!心身に悪影響を及ぼすダイエット法とは?

「悪しきダイエット法」にはどのようなものがあるでしょうか。
「悪しきダイエット法」にはどのようなものがあるでしょうか。

多くの人がダイエットを通じて、理想の体型や健康的なライフスタイルを目指していますが、やせることが必ずしも美や健康につながるわけではありません。体重を落とすことばかりにフォーカスしたダイエットでは、肌はカサカサなのに吹き出物ができ、髪はパサパサ、慢性的な便秘、生理不順、冷え性、体力の低下、疲労感が抜けない、風邪を引きやすい、いつもイライラする、精神不安定、これまでよりも太りやすい体質に変化するなど、心と体に多くの悪影響を及ぼします。
やってしまいがちな「悪しきダイエット法」にはどのようなものがあるでしょうか。

【contents】

食べないダイエット

ただ低カロリーに抑えれば良いという考えで行う極端な食事制限をするダイエット法は、健康を損なうリスクがあります。

ダイエットには、ある程度は食事量や内容の調整は必要です。摂取カロリーが消費カロリーを上回るから太るのであって、健康な人であれば適正量を食べている分には太ることはありません。ですので、食事の摂取カロリーを適正値にすることはダイエットのためには必要です。
一方で、ただ低カロリーに抑えれば良いという考えで行う極端な食事制限をするダイエット法は、健康を損なうリスクがあります。極端な食事制限は、すぐに体重が落ち始めるので効果があるように思えますが、これはあくまでも一時的なもの。
人間の体は入ってくるカロリー(エネルギー)が少なくなると、「省エネモード」になります。これは人間の生命維持のためのシステムです。食事制限をして摂取カロリーを減らしても、同時に栄養素も不足してしまいます。省エネモードになった体は飢餓状態と判断し、まずエネルギー消費の大きい筋肉を落とします。すると体重は減っても基礎代謝の低い体になります。入ってきた食事が脂肪として体内に蓄えられやすくなり、それまでと同じ量の食事でも太りやすくなってしまうのです。
食事制限で体重が減ったとしてもリバウンドしやすいですし、何度も繰り返すうちにだんだん体重は減りにくく、以前よりも太りやすい体質になります。栄養不足により肌や髪のコンディションも悪化し、疲れやすくなるほか、メンタル面の不安定さを引き起こすこともあります。

特定の食品ばかりを食べるダイエット

特定の食品ばかり食べるダイエットを一生続けることはできませんから、通常の食生活に戻ればすぐにリバウンドしてしまうのも難点です。

バナナダイエット、りんごダイエット、ゆで卵ダイエットなど、ある一つの食品ばかりを食べ続けるダイエット法はメディアでしばしば取り上げられるため、定期的に流行しています。しかし、こうした食品で満腹感を得られても、体に必要な栄養素を十分に補給することができません。そのため、筋肉量や基礎代謝が急激に落ちてしまいます。同時に、必要な栄養素が不足している状態だと、筋肉量を増やすことも難しくなります。
特定の食品ばかり食べるダイエットを一生続けることはできませんから、通常の食生活に戻ればすぐにリバウンドしてしまうのも難点です。その結果、食べないダイエットと同様にダイエット前よりも太りやすい体になってしまう恐れがあります。一時的な体重減少に惑わされず、バランスの取れた食事を心掛けましょう。

タンパク質不足

肌の潤いやハリを保つ成分の「コラーゲン」も、タンパク質の一種です。

ダイエット中だからこそ摂るべき栄養素があります。その代表格がタンパク質です。タンパク質は、筋肉や内臓、血液、皮膚など体を構成する重要な基本成分の一つであり不可欠です。タンパク質を十分量摂れていない状態が続くと、筋肉は分解され減少し基礎代謝が低下します。つまり太りやすい体質になるということです。
タンパク質不足は肌にも悪影響を及ぼします。肌の潤いやハリを保つ成分の「コラーゲン」も、タンパク質の一種です。食事から十分量のタンパク質をしっかり摂取していれば、それを原料に体内でコラーゲンが生成されます。ちなみに、美肌目的でコラーゲンを含む食品を食べても、直接的な効果は得られません。コラーゲンはタンパク質ですので、他のタンパク質と同じように体内でアミノ酸に分解されて、全身に行き渡ります。肌だけに直接作用をすることはないので、タンパク質を必要量を摂取することが美肌作りには有効なのです。
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、成人であれば1日あたり女性50g、男性65gが推奨量で、ダイエット中においてもこの量を目安にしましょう。
グラム数では分かりにくいので、1食あたり自分の指を除く自分の手のひら(厚み・大きさも同程度)1枚分サイズを食べることを目安にしてみてください。魚・肉・卵・豆類と、1日に複数の種類のタンパク源を食べましょう。

糖質制限ダイエット(炭水化物抜きダイエット)

主食の糖質を抜くストレスや空腹感、体調の悪化などにより糖質制限をやめると、その途端にリバウンドというパターンは非常に多いです。

糖質制限ダイエットは、主食であるお米やパン、麺類などの摂取量を極端に減らすという、非常にシンプルで大人気のダイエット法です。ダイエット開始後、短期間で体重が減り始めるため効果が高いと評判ではあるものの、序盤に減った体重の大部分は体脂肪ではなく水分です。
糖質の摂取量が足りないと脳のパフォーマンスが低下し、ボーっとした感じが続く、集中力の低下、無気力などを引き起こすほか、頭痛がしたり肝臓に負担をかけたりすることにもなってしまいます。
他にも、疲労感、脱力感、めまい、ダイエット臭(甘酸っぱい独特の体臭が発生)などの症状が現れます。
主食の糖質を抜くストレスや空腹感、体調の悪化などにより糖質制限をやめると、その途端にリバウンドというパターンは非常に多いです。幸いダイエットに成功し目標を達成しても、糖質を制限し続けなければ簡単にリバウンドしてしまいます。
糖質制限ダイエットをするのであれば、糖質ゼロを目指して制限するのではなく、夕食の主食を減らす、血糖値の上昇を抑える食物繊維を食事の初めに箸をつけるなど、自分が続けられる方法でトライしましょう。

油抜きダイエット

日常的に調理に使う調理油は、オリーブオイル、ココナッツオイル、キャノーラ油、紅花油などのオレイン酸が多く含まれるものがおすすめ。

油抜きダイエットは、脂肪分を避けることで体重を減らそうとするダイエット法。油の摂り過ぎはダイエット面でも健康面でもマイナスですが、だからといって極端に避けていると、髪がパサパサになったり、肌にツヤがなくなったりしてしまいます。
油には細胞膜の形成や、肌や髪を健康に保つ、脳や神経の機能を保つ、ホルモンの材料になる等の役割があり、不足すると血管が弱くなる、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、Kなど)の吸収が悪くなるなどの影響があります。
「油」と一括りにしてもその種類は様々で、積極的に摂りたい油・控えたい油があります。
積極的に摂りたいのは魚の油に代表されるオメガ3脂肪酸です。「DHA」や「EPA」、「α‐リノレン酸」などがこれに分類され、青魚、えごま油、アマニ油、チアシードなどに含まれます。ほとんどの人が不足しがちな脂肪酸であり、1日1〜2g程度の摂取が推奨されています。避けるべきは、肉類、バター、乳製品などの動物性脂肪です。摂取過多は生活習慣病のリスクを高めるなど健康に大きく影響します。
日常的に調理に使う調理油は、オリーブオイル、ココナッツオイル、キャノーラ油、紅花油などのオレイン酸が多く含まれるものがおすすめ。

運動を取り入れないダイエット

日常生活の中でできることを取り入れるだけでOKです。

運動をするのは億劫、続かないという人も多いと思います。ですが食事制限だけでやせようとすると、体重は落ちたとしてもボディラインをきれいに保つことができません。
ダイエットのための運動というと、カロリーを大量に消費できるようなハードなものを思い浮かべてしまうかもしれませんが、日常生活の中でできることを取り入れるだけでOKです。例えば、エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を昇る、テレビを見る時は筋トレやストレッチをしながら、通勤通学は最寄りの駅の一つ先を使ってたくさん歩く、車よりも自転車を使う、常に姿勢を良くすることを心掛けるなど、小さなことをコツコツ続けましょう。積み重ねることで、ダイエットの効果をより長続きさせることが可能です。

参考サイト
日本人の食事摂取基準(2020 年版)https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
厚生労働省 e-JIM https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/communication/c03/05.html

今回のまとめ

ダイエットは単に体重が減れば成功というわけではなく、本来は心身の健康を守りより良くするためのものです。そのためには正しい方法が求められます。
無理な食事制限や特定の食品に依存したダイエット法は栄養バランスを欠き、リバウンドや健康への悪影響を引き起こしやすいです。
バランスの取れた食事と適度な運動を取り入れ、無理のないダイエットを続けることが、健康的な美しさを手に入れるために大切です。

Category : 雑学/健康・ダイエット

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