むくみ体質をリセット!塩分と糖分との付き合い方

朝起きると顔が腫れぼったく感じたり、夕方になると靴がきつくなったりすることはありませんか?こうしたむくみは、一時的な見た目の問題にとどまらず、代謝の低下や冷え、さらには体重の増加にもつながりかねません。
むくみの原因は筋肉量が少ないことや睡眠不足などいくつかありますが、その一因として見逃せないのが、塩分(ナトリウム)と糖分の過剰摂取です。現代の食生活では、気づかないうちにこれらを摂りすぎているケースが多く、慢性的なむくみ体質に陥ることも珍しくありません。このコラムでは、塩分・糖分との付き合い方を見直し、むくみ体質をリセットするための実践的な方法をご紹介します。
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むくみの仕組みと塩分・糖分の関係

塩分(ナトリウム)を摂りすぎると、体内のナトリウム濃度を薄めようとして水分を余分に保持するため、むくみが発生します。
むくみとは、血液中の水分が必要以上に血管の外にしみ出し、皮膚と皮下組織内に溜まる状態です。通常であれば体内の水分はバランスよく保たれていますが、特定の条件が重なるとそのバランスが崩れてしまいます。特に影響を与えるのが食品の中に含まれる塩分と糖分です。
塩分(ナトリウム)を摂りすぎると、体内のナトリウム濃度を薄めようとして水分を余分に保持するため、むくみが発生します。
糖分、中でも精製された白砂糖を多く含むジュースや菓子類といった食品は、血糖値を急上昇させ、インスリンの分泌を促進。これによりナトリウムの再吸収が進み、水分が溜まりやすくなります。
このように、むくみの根本には塩分と糖分の摂りすぎという共通の背景があるのです。
カリウムが余計な塩分を排出

カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する働きを持つミネラルで、水分バランスの調整や血圧の正常化に大きく貢献します。
むくみ対策として過剰な塩分や糖分を控えるのは基本ですが、それと同じくらい重要なのが、カリウムの摂取です。
カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する働きを持つミネラルで、水分バランスの調整や血圧の正常化に大きく貢献します。カリウムが不足すると、いくら塩分や糖分を控えても体内のナトリウムが排出されにくくなり、むくみの改善が難しくなります。
カリウムを多く含む食品は野菜や果物です。毎食取り入れることを心がけましょう。
野菜類:ほうれん草、小松菜、アボカド、かぼちゃ、きゅうり
果物類:バナナ、キウイ、メロン、すいか
豆・海藻類:納豆、大豆、ひじき、わかめ
芋類:里芋、さつまいも、じゃがいも
アボカドやバナナは朝食や間食にも取り入れやすく、毎日の習慣にしやすい食品です。また、和食に使われる海藻や根菜は、自然とカリウムを摂取できるので、家庭料理にも活用しやすいでしょう。
※腎機能に問題のある方は、カリウムの摂取制限が必要な場合があります。必ず医師や管理栄養士の指導のもとで対応してください。
今日から実践!むくみを防ぐ食事の工夫

外食やコンビニ食は味つけが濃く、どうしても塩分や糖分が高くなりがちです。
塩分と糖分を控えると聞くと「味気ない」「ストレスがたまりそう」と思われがちですが、ちょっとした工夫で無理なく美味しく続けることができます。
<外食・中食の選び方に注意>
外食やコンビニ食は味つけが濃く、どうしても塩分や糖分が高くなりがちです。「減塩」「糖質オフ」などの表示を目安に商品を選んだり、汁物を残す、ドレッシングを別添えにするなどの工夫をしましょう。
<だしやスパイスなどで満足感アップ>
塩分を控えても満足感を得られる食事にするためには、うま味や香り、酸味をうまく使うのがポイント。昆布やかつお節などの出汁、生姜、にんにく、ごま、こしょうなどの香味食材、スパイス、レモン、すだち、ゆずといった食材を活用することで、薄味でも満足度の高い料理が完成します。
<糖質の質と組み合わせを意識>
糖質を完全にカットするのではなく、血糖値の上がりにくい炭水化物を選ぶことが大切です。白米や食パンよりも、玄米、雑穀米、全粒粉パンなどを選ぶと良いでしょう。また、糖質を単体で摂るのではなく、たんぱく質や脂質と一緒に摂ることで血糖値の急上昇を防げます。避けるべき糖質は、砂糖や果糖ブドウ糖液糖といった精製された糖です。
むくみ知らずの軽やかな体を目指す

食材選びや調理の工夫で、無理なくおいしくむくみ対策ができるはずです。
むくみ対策は食事の見直しだけでなく、適度な運動や入浴、ストレス管理といった日々の生活習慣の改善も重要です。ただし、すべてを一気に変えようとすると続けるのが難しくなってしまいます。まずは、塩分・糖分を控えながら、カリウムをしっかり摂る食生活を意識してみましょう。食材選びや調理の工夫で、無理なくおいしくむくみ対策ができるはずです。
スッキリと軽やかな体を手に入れれば、代謝が上がり、太りにくく疲れにくい体質へと近づくことができます。日々の積み重ねが未来の自分の体を作ると考えて、今日からできることを少しずつ実践していきましょう。
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文部科学省 食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/
今回のまとめ
むくみは人間の体の仕組みとして、一時的なものであればある程度は仕方がない部分もあります。
しかし常にむくみが気になる人は、血流が悪く冷え症であったり、肩こりしやすかったり、顔色が悪い、実際の体重の割に太って見えてしまう、ダイエットをしてもやせにくいなどのトラブルも同時に現れやすいです。
日頃の食事や運動などで、むくみの予防と解消をしましょう。


































