「黒」を食べるダイエット&美容法
何を食べようかと考えるときに、大抵はジャンルや、さっぱりかこってりか、温かいものか冷たいものかというようなことが選択肢になると思います。
食材の「色」から考えることはおそらく皆無ではないでしょうか。今回はその食材の持つ色がテーマです。数ある色の中から今回ピックアップするのは黒です。なぜ黒なのかというと、黒い色の食品は、美容、健康、ダイエットに期待できるパワーを持っているためです。黒い食品を食事に取り入れるだけの、とても簡単な美容法について解説します。
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黒い食品の効果とは?
黒い食品の例を挙げると、黒豆・黒米・ナス・紫いも・黒ごま・黒酢・ベリー類、赤ワインなど。これらの食品に共通するのは、「アントシアニン」という黒い色のもとになる黒紫色の色素成分を豊富に含んでいることです。この成分はポリフェノールの一種で、色素のアントシアニジンの配合体のこと。ブルーベリーが目に良いことは有名ですが、その作用を持っている成分こそがアントシアニン。目に良い作用をもたらすのは強い抗酸化作用があるためです。抗酸化作用は、老化の原因となる活性酸素の発生を抑制する性質があり、また肝機能の健康にも役立つことが報告されています。つまり、アンチエイジングにもってこいの食品なのです。
黒い食品にはどんな栄養素がある?
黒い食品にはアントシアニン以外の栄養素も豊富に含まれていますので、食品別に代表的なものを紹介します。
●黒豆
オリゴ糖やイソフラボンが豊富に含まれています。それにより、便秘の解消や抗酸化作用、そして、美肌効果や女性ホルモンの活性化といった、女性に嬉しい効果が期待できます
●黒米
雑穀米を炊くと色づくのは黒米によるもの。マグネシウムやビタミンB1が豊富に含まれています。
●ナス
ナスにはカリウムが豊富に含まれています。余分な塩分や水分を体外に排出してくれるので、高血圧の予防やむくみの解消に役立ちます。水分とともに体の熱を放出し体を冷やすため、夏バテの予防や緩和に役立ちます。
●紫いも
強い抗酸化力を持つビタミンC、ビタミンE、β-カロテンが含まれ、アントシアニンとともに活性酸素の発生を抑制し、血管や血液を若々しく保つ働きがあります。食物繊維も豊富です。
●黒酢
カルシウム、アミノ酸を多く含んでいます。食後血糖値が上昇するのを緩やかにする作用や、血圧やコレステロール値を低下するはたらきをします。
●黒ごま
セサミン、ビタミンE、鉄分などを含んでいます。これらは、老化や冷え性、貧血を防いだり、肝機能を高めたりする作用があります。
●ブルーベリー
不溶性の食物繊維が豊富で、他の野菜や果実と比べてもとても優秀です。ほかにもビタミンEが多く含まれます。
●赤ワイン
赤ワインはブドウの果皮と種子、果肉を一緒にアルコール発酵させることから、果汁にアントシアニンが溶け込んでいます。酒石酸・りんご酸・クエン酸などの有機酸、カリウムやカルシウムといったミネラルも多少含まれています。有機酸は疲労回復や食欲増進などに役立ちます。
黒い食品を使った簡単レシピ
なるべく毎食1品、黒い食品を取り入れましょう。もちろん、黒い食品に限らず食べ過ぎればカロリーオーバーになってしまうので、あくまでも適量をバランスよく食べることを基本にします。また、ひとつの食品にばかり偏らないように、さまざまな黒色食材をバランス良く組み合わせることで美容やダイエット効果が高まります。よく噛んで食べ、塩分や糖分、油脂は控えましょう。
★黒酢たまねぎドレッシング(できあがり75cc程度)
サラダや豆腐、蒸した肉や焼き魚と好相性です。
・ 黒酢 大さじ1と1/2
・ ごま油 大さじ3
・ たまねぎ すりおろし 小さじ2
・ 塩 小さじ1/2
1: たまねぎをすりおろし、黒酢、塩と合わせて泡だて器などでよく混ぜます。
2: 1にごま油を入れ、さらによく混ぜます。ごま油をオリーブオイルに変えれば洋風になります。
★黒ごはん(2合)
黒豆と黒米の両方を取り入れられます。毎食の主食にしてみてはいかがでしょう。
・ 黒豆(乾燥):1/2カップ
・ 黒米:1/2合
・ 白米:1合
1: 黒米、白米を研ぐ。黒豆はざっと洗えばOK。
2: これらを合わせて1時間ほど水に浸します。炊飯器で2合目の目盛りより若干少なめに水を入れ、普通のご飯と同様に炊きます。水加減はお好みで調整してくださいね。
★黒ごま黒きなこバナナジュース(2人分)
毎朝飲めば、腸内環境の改善や美肌効果も期待できます。
・ 黒ごま(すりごま) 大さじ2
・ 黒豆きなこ 大さじ1
・ バナナ 1本
・ 牛乳 1カップ
・ はちみつ 大さじ1
すべての材料をミキサーにかけるだけ!はちみつの量はバナナの熟し加減で調整してください。
★ブルーベリースムージー(2人分)
冷凍ブルーベリーを使えばとてもお手軽。夏のおやつにもぴったりです。
・ ブルーベリー(冷凍) 100g
・ プレーンヨーグルト 1/2カップ
・ 牛乳 1/2カップ
・ はちみつ 大さじ1
すべての材料をミキサーにかけます。ブルーベリーは凍ったままでOKです。
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東京農業大学 https://www.nodai.ac.jp/research/teacher-column/0015/
今回のまとめ
アントシアニンは上記のような色の濃い果物や野菜に多く含まれる抗酸化物質で、健康に多くのメリットをもたらします。
定期的にアントシアニンを含む食品を摂取することで、抗酸化作用を体にチャージすることができます。
日々発生する体内の活性酸素を除去・抑制することに期待ができます。
黒い食品にはアントシアニンが含まれるとはいえ、うまく取り入れつつも偏らないよう、彩り豊かな食卓を意識しましょう。
そうすることで、見た目にも楽しく栄養バランスの取れた食事に近づけることができます。