太る原因になっている?超加工食品をデトックスする

昨今、 欧米を中心に注目されているのが、「ultra-processed food(超加工食品/UPF:ウルトラ・プロセスド・フード)」という食品カテゴリーです。ある研究によると、加工度の高い食品を多く摂る食習慣が、代謝・体重・ホルモン・食欲の調整に影響を及ぼすと報告されています。今回は、この「超加工食品」に焦点を当て、日本人の食生活に潜む加工食品依存を見直しながら、無理なく減らす、置き換えるメソッドをご紹介します。
【contents】
超加工食品とは何か?

冷凍食品、スナック菓子、缶入り・レトルト食品、インスタント食品、砂糖入り飲料、菓子パンなどが挙げられ、便利で手軽、味が濃い、満足感を出しやすいという特徴があります。
超加工食品(UPF)とは現在のところ明確な定義はないものの、自然の食品に比べ、著しく工業的な処理が施された食品のことで、糖分、塩分、脂肪を多く含み、添加物・香料・乳化剤なども多用されることがほとんどです。
具体例としては、冷凍食品、スナック菓子、缶入り・レトルト食品、インスタント食品、砂糖入り飲料、菓子パンなどが挙げられ、便利で手軽、味が濃い、満足感を出しやすいという特徴があります。
研究では、超加工食品の摂取が多いほど、肥満・体重増加のリスクが上昇するという傾向が確認されています。
最新研究から見る、加工度と体重・代謝の関係

Business People Talking Discussing with coworker planning analyzing financial document data charts and graphs in Meeting and successful teamwork Concept
特に注目されるのが、英国の University College London(UCL)による最近の研究です。2025年8月、超加工食品(UPF)群と、最小限加工食品(MPF:minimally processed food)群を比較した8週間の臨床試験結果が報告されました。
この試験では、両群とも提供された食事は脂質・炭水化物・タンパク質・塩分・食物繊維などを英国政府の栄養ガイドラインに基づいて同じに設定されています。
そのうえで、最小限加工食品群では平均体重が2.06%減少、一方で超加工食品群では1.05%の減少に留まり、最小限加工食品群の方が体重減少がほぼ倍に近かったという結果です。
この結果から研究者らは、「栄養成分を同じにしても、加工度の違いが体重や代謝に影響を及ぼす可能性がある」と述べています。
また、2024年9月には同じUCLが発表した研究で、「食事全体に占める超加工食品の割合が10%上昇するごとに、2型糖尿病のリスクが約17%増加する」ことが示されています。
ただしこのような研究結果は、超加工食品=必ず太る・リスクになると断定できるわけではなく、あくまでも関連性があるという段階です。
日本人の食生活と加工食品依存の現実

加工度の高い食品を選ぶ理由として、味の良さ、手軽さ、価格の手頃さが動機となるという傾向があります。
日本において、コンビニフードやレトルト食品など、短時間で用意ができ手軽に食事を済ませることのできる加工食品の利用は非常に一般的です。
加工度の高い食品を選ぶ理由として、味の良さ、手軽さ、価格の手頃さが動機となるという傾向があります。これにより「加工度の高い食品=便利」という認識が、私たちの暮らしの中に浸透しているようです。
このような背景から、生活改善として重要なのは「超加工食品をただ避ける」という選択ではなく、「どのように減らし、何を選んで食べるか」を考えることではないでしょうか。
加工度の高い食品の利用が一定数ある現代社会において、この視点こそが持続可能な食習慣の構築につながるといえそうです。
超加工食品を減らす・置き換える実践メソッド
無理なく超加工食品を減らすために実践できる、4つのステップをご紹介します。
ステップ1:まず「気づく」ことから
加工度を意識するには、食品表示・食品の外観・調理形態に注目します。例えば、賞味期限が長い、香り・味付けが強い、簡単な調理で食べられる食品は、超加工食品の可能性があります。
まずは1週間、普段手に取る食品を「加工度が低め/高め」で分類してみるだけでも、選択眼が変わってきます。
ステップ2:回数を減らして置き換える
超加工食品を完全に避け続けるのは現実的に難しいです。ですので、例えば超加工食品を毎日取り入れているとしたら、3日に1回は自炊や市販の惣菜など加工度の低いものにする、というように段階的に変更します。できる範囲で始め、慣れてきたら段階的に増やすようにすると、無理なく取り入れられると思います。内容の置き換え先としておすすめなのは、野菜・豆・魚・果物といった未加工食品や最小限加工食品など、本来の形に近い食品です。

加工度を下げるだけでなく、食べ方も影響します。
ステップ3:食べる順番を意識する
加工度を下げるだけでなく、食べ方も影響します。例えば、タンパク質・野菜を先に食べ、炭水化物やデザートを最後に回すことで、血糖値の急上昇を和らげ、満足感を得やすくなります。このような、質+順番の意識が超加工食品への欲求を少しずつオフにする鍵になります。
ステップ4:日常に取り入れるための準備
・間食にはスイーツやスナック菓子よりも、ナッツ、フルーツ、焼き芋、ゆで卵、枝豆などを代替に用意します。加工されたお菓子ではなく、素材そのままの選択肢を増やします。
・時間に余裕のある時に、野菜たっぷりのスープを作って冷凍しておく、作り置きおかずを作っておく、野菜を切って小分けにしておくなどすると、忙しい平日でも加工度の低い食事を取り入れやすいです。
関連記事
BUSINESS INSIDER https://www.businessinsider.com/processed-foods-may-increase-dementia-risk-study-finds-2022-12
NIH https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38294671/
University College London https://www.ucl.ac.uk/news/2025/aug/less-processed-diet-may-be-more-beneficial-weight-loss?utm_source=chatgpt.com
今回のまとめ
超加工食品は、便利・手軽・おいしい反面、食べすぎや代謝低下の温床になっている可能性があります。
英国の試験では、加工度を下げた食品に切り替えることで、同じ栄養構成でも体重減少がやや早かったという結果が出ています。
まずは超加工食品に気づく、少しずつ置き換える、食べ方を整える、という段階的なデトックスが現実的です。
「素材に近い食事選び」を食生活の選択肢として持っておきましょう。

































