11月14日は「世界糖尿病デー」 各地でブルーにライトアップ

11月14日は「World Diabetes Day ワールドダイアベティスデイ(以下、WDD)/世界糖尿病デー」です。
この記念日は、国際糖尿病連合(IDF)が提起した「糖尿病という世界的脅威を認知しよう」という決議が、2006年に国連総会で採択されたことを契機に設けられました。さらに、インスリンの発見者であるフレデリック・バンティング博士の誕生日(11月14日)がこの日に選定されています。
WDDでは、予防・治療・啓発を目的とした様々なイベントが世界各地で開催され、日本においては東京都庁やレインボーブリッジをはじめ、全国270カ所のランドマークや病院などがシンボルカラーのブルーで装われます。
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糖尿病は自分とは遠い話ではない

日本においても、2024年のデータによれば、成人20~79歳のうち 8.1%(約1,080万人) が糖尿病であると推定されています。
「自分には関係ない」と思われがちな糖尿病ですが、最新のグローバルデータはその認識を塗り替えます。
2024年時点で、成人(20~79歳)のおよそ 9人に1人(約11.1%) が糖尿病を抱えており、世界でおよそ 5億8,900万人 が罹患していると推定されています。さらに、そのうち 2億5千万人以上 が「未診断」のままであり、早期の合併症リスクを抱えています。
日本においても、2024年のデータによれば、成人20~79歳のうち 8.1%(約1,080万人) が糖尿病であると推定されています。こうした数字が示すのは、糖尿病がもはや特別な病気ではなく、自分や身近な人にも起こりうる健康課題であるということです。
糖尿病の背景にある原因とリスク

初期のうちに肥満を解消すればまた正常な状態に戻すことができますが、肥満を軽く考えそのまま放置し、糖尿病になってしまう人が少なくありません。
糖尿病の中でも多数を占めるのが、「2型糖尿病」です。糖尿病には2種類あり、1型と2型があります。生活習慣病と呼ばれる糖尿病は2型糖尿病です。
2型糖尿病は、遺伝的な素因を持つ人が不適切な食生活、運動不足、体重の増加などの生活習慣によってリスクを高め、発症に至ると考えられています。
とりわけ、肥満や内臓脂肪の増加は重要なリスクファクターです。これらが耐糖能(血糖処理能力)を低下させ、血糖値が慢性的に高くなることで発症リスクが上昇します。初期のうちに肥満を解消すればまた正常な状態に戻すことができますが、肥満を軽く考えそのまま放置し、糖尿病になってしまう人が少なくありません。そして自覚症状が現れるころには、合併症を引き起こすなど、重症化してしまっているのです。
初期段階で体重や生活習慣や運動量を見直すことが、発症回避や改善において効果的です。
肥満判断の指標「BMI」とその限界

肥満の指標として広く使われるのが BMI(Body Mass Index)です。
肥満の指標として広く使われるのが BMI(Body Mass Index)です。
BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)²
一般的な区分は次の通りです:
18.5未満:低体重
18.5以上25未満:普通体重
25以上:肥満(日本基準)
例えば、身長160 cm/体重60 kgの場合、60 ÷ 1.6 ÷ 1.6 =23.4 で「普通体重」と判定されます。
ただし、BMIだけでは脂肪の分布(特に内臓脂肪)や体格差などを反映できないため、腹囲や体脂肪率などの他の指標とともに評価すべきです。
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https://idf.org/our-network/regions-and-members/western-pacific/members/japan/?utm_source=chatgpt.com
World Diabetes Day 実行委員会 https://www.wddj.jp/index.html
JADEC(日本糖尿病協会)https://www.nittokyo.or.jp/
日本糖尿病学会 https://www.jds.or.jp/
今回のまとめ
見た目や年齢だけで「大丈夫」と安心してしまうと、将来的に重大な健康問題につながる可能性があります。
糖尿病は生活習慣病と呼ばれる通り、日々の食事・運動・体重・検診といった習慣を見直すことで、予防や改善につなげることが可能です。
11月14日のWWDを機に、自身の生活を改めて振り返ってみましょう。大切なのは「今この瞬間」からできる小さな一歩を選ぶことです。

































