ダイエット効率を上げて体を絞る5つの食事法
健康体であれば、太るのもやせるのも食事によるところが大きいのは事実。ただ、極端な食事制限は一時的に体重が落ちたとしても、体調の悪化を招いてしまいます。
では体のコンディションを保ちながらやせるために、食生活ではどのようなことを心得ておくべきなのでしょうか?
コンディションの現状維持だけでなく、体の調子を良くすることができる食生活とは?
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1日の中でカロリーの帳尻合わせをしない
1日3食を基本としている人がほとんどだと思いますが、例えば朝食を抜いて昼食で2食分のカロリーを摂取するというような、カロリーの帳尻合わせはNGです。
もちろん1日のトータル摂取カロリーの適正値を守ることは、ダイエットにおいて押さえるべき点ではあります。だからと言って摂取カロリーがどこか1食に偏ると、トータルが同じであろうと太りやすい食べ方となります。その訳は血糖値の急上昇によるもの。
食事の間隔が長くなるほど次の食事によって血糖値は急上昇し、摂取したカロリーが脂肪として溜め込まれるだけでなく、「血糖値スパイク」が起きやすくなります。
血糖値スパイクとは食後血糖値が正常値を超え、急激な眠気、疲労感、集中力の低下などを引き起こす現象で、これが繰り返されると糖尿病や心臓病のリスクを高めるほか、認知症の発症率が上がることが分かっています。
食事間隔を大きく開けないことが、血糖値スパイクを防ぐ上で重要です。
水分はたっぷり摂取すべし
水や無糖のお茶、それに食事に含まれる水分も足して、1日2Lが目安です。
ダイエット中は積極的に水分を摂るというのは、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
その理由は3つあります。
①代謝が上がりやせやすくなる
体脂肪を燃焼させるには、体の代謝がスムーズに行われていることが非常に重要です。水をたくさん飲むことで血液やリンパなど体液の循環が良くなり、代謝を高めることに繋がります。
代謝が高まるということは、エネルギー消費量が増えますので、その分脂肪を燃焼させやすくなります。
②腸内環境が良くなる
便秘になると、腸内の悪玉菌が増え有害物質を発生させます。これが腸から吸収され血液によって全身に巡り、肌荒れや様々な病気の原因となったり、代謝が低下してやせにくい体にもなってしまいます。便秘の予防や解消には、水分を十分量摂ること。1日を通じてこまめに水分補給をすることを基本に、朝起きたらまずコップ1杯の常温の水を飲むとより効果的です。
③デトックス効果
血液により回収された体の老廃物は腎臓でろ過され、不要なものは尿から排出されます。
水分をたくさん摂ると尿量が多くなり、自然にデトックスに繋がります。
この一連の働きを促進するには、やはり水分が必要です。
汗や尿などから、1日約1.5リットルの水分が出ていきます。これを補うためには、やはり食事や飲み物から水分を摂るほかありません。
糖質は正しくオフする
糖質制限ダイエットは、やめた途端にリバウンドする人が非常に多いです。単純に糖質量とカロリーが増加するためという理由もありますが、糖質制限による腸内環境の悪化が原因という説があります。
善玉菌で知られるビフィズス菌が生息しているのは、大腸の奥のほうのエリアであることが研究により明らかになっていますが、そこにリーチすることができるのは穀類の食物繊維です。
つまり糖質制限ダイエットで穀類や芋類を食べないと、ビフィズス菌がエサ不足に陥るということ。
糖質制限ダイエットで制限するべき糖質は、穀類ではなく砂糖が使われたお菓子などです。穀類は白米や白いパン、うどんなどではなく、玄米、もち麦、全粒粉パン、ライ麦パン、蕎麦など、色の付いたもののほうが腸内で発酵する食物繊維が豊富に含まれています。
間違った糖質制限はやめ、主食はこうしたものを選び適量を食べましょう。
短期間で一気にやせようと極度な食事制限をしないこと
体には防衛反応が備わっていて、およそ1ヵ月間に体重の5%以上が減ると「飢餓状態かもしれない」と体が判断し、守りに入ります。これが停滞期の正体。
体にはホメオスタシス(=恒常性)という機能があり、生きるため・体を維持するために、それ以上体重を減らさないように危機管理を行っているのです。
ホメオスタシスの効果を抑えるには、1ヵ月間に減らす体重は5%以内を目標にしましょう。例えば60kgの人なら1ヵ月間に3kgの減量を目安とします。
それでも停滞期が訪れ2週間~1ヵ月ほど続くことがありますが、その体重に体が慣れることにより、自然にホメオスタシス効果がなくなってくるので、ダイエットを継続していればまた体重が減り始めます。
焦って食事量を更に減らしたり、運動量を増やし過ぎると、体に一段と危機感を与えてしまいますので逆効果です。
食材は質が良いものに変える
ダイエット=食事制限、だから鶏のささみや野菜ばかりを食べる…そんな方法は長続きしませんし、やせたとしてもやめればリバウンドすることは目に見えています。無理な食事制限をするのではなく、普段の食材を少しずつ体にとって「質が良いもの」に変えていきましょう。
白米 → 麦ご飯、雑穀米、玄米
白米よりも雑穀米や玄米のほうがミネラルや食物繊維が多く、太りにくく高栄養価。主食を食べる際はこれらに置き換えると良いでしょう。
パン → ライ麦パン、全粒粉(ふすま)パン
小麦粉から作られる一般的な白いパンは消化には良いですが、血糖値が上がりやすくダイエットには不向き。ライ麦や全粒粉(ふすま)パンならミネラル、食物繊維を多く摂ることができるので、白いパンよりダイエットに適しています。
うどん → そば
そばは穀類No.1と言われる栄養価の高い食品です。
小麦粉が原料であるうどんよりも、そばのほうが血糖値が上がるスピードが穏やかなので体脂肪になりにくいだけでなく、タンパク質やビタミンB1、B2、抗酸化物質のルチンが豊富に含まれています。
また、食物繊維は精白米の約2.5倍も含まれているので、腸内環境の改善やダイエットにも効果があります。
ドレッシング、サラダ油 → オリーブオイル、ココナッツオイル、アマニ油
サラダ油はクセがなく使いやすいですが、美容健康効果を考慮するならオリーブオイル、ココナッツオイル、アマニ油です。オリーブオイルは、オレイン酸、ビタミンE、ポリフェノールなど抗酸化作用が高いのが特徴。
ココナッツオイルは、効率よくエネルギーに代謝されて体に溜まらない「中鎖脂肪酸」という種類の脂肪。一般的な植物油と比べてエネルギーとして燃焼される効率が非常に良く、中性脂肪の循環をスムーズにし太りにくくやせやすい油だと言われています。
アマニ油は、魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸が主成分です。中性脂肪やコレステロール値を抑制、血管をしなやかにして血流を改善、月経前症候群(PMS)の緩和、冠動脈疾患の予防などの効果が認められています。ほとんどの人が不足しがちな脂肪酸であり、1日1~2g程度の摂取が推奨されています。
オリーブオイル、ココナッツオイルは酸化に強いので加熱調理に向いていますが、アマニ油は酸化しやすいです。ドレッシングなどに用い非加熱で摂るようにしましょう。
バター、マーガリン → アボカド、ココナッツオイル、オリーブオイル
バターは動物性脂肪で飽和脂肪酸ですので、摂り過ぎると生活習慣病に繋がります。マーガリンは植物性とはいえ人工的に加工されており、「トランス脂肪酸」を含みます。体に不要な脂肪酸であり、摂り過ぎると悪玉コレステロールを増加させ、生活習慣病のリスクを高めると、WHO(世界保健機構)による注意勧告があります
パンに付けるのは、ココナッツオイル、オリーブオイル、アボカドにすることで一気にヘルシーになります。ココナッツオイルやオリーブオイルの効果は上述の通りです。アボカドは「森のバター」「食べる美容液」とも言われるほど、栄養価の高い食品で、オレイン酸など良質な油を含み、抗酸化作用、血液をサラサラ効果、美容に欠かせないビタミンA、C、Eを含んでいます。パンにスライス又はつぶしたアボカドと、お好みでチーズなどを乗せて焼くだけで、お手軽美容朝食になります。
肉類 → 赤身肉、鶏胸肉
カロリー面だけでなく健康面においても、肉の脂肪はなるべく摂らないのが鉄則。
ロースやバラは脂肪が多く高カロリー・高コレステロールな上に、消化に時間がかかるので胃腸への負担も大きいです。脂肪の少ない赤身の肉(もも、ヒレなど)は、ダイエット中に不足しがちな鉄分やタンパク質をしっかり摂ることができますし、代謝に必要なビタミンB群が含まれます。
鶏胸肉は低脂肪、高タンパクでダイエットにはぴったり。疲労回復効果もあります。
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厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586557.pdf
e-ヘルスネット(厚生労働省) https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html
NHK https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1127.html
WHO https://www.who.int/teams/nutrition-and-food-safety/replace-trans-fat
今回のまとめ
日常的に食べるものに気を配ることで体は変わってきます。
すぐに効果が現れるものではありませんが、こうした小さなことの積み重ねを、地道に続けることが大切。
『美は一日にして成らず』です!