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難消化性デキストリンのダイエット効果

効率良くダイエットと行うには腸内環境を整えることが必須です
効率良くダイエットと行うには腸内環境を整えることが必須です

添加物?難消化性デキストリンとは

食品の原材料名でしばしば目にする「難消化性デキストリン」。添加物の一種では?と思っている人も少なくないと思いますが、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品の関与成分です。
つまり、健康面でメリットのある成分であり、ダイエット効果があることも研究によりわかっています。難消化性デキストリンとは、一体どのようなものなものなのでしょうか。

【contents】

天然のデンプン由来の食物繊維

難消化性デキストリンは、とうもろこしなどの天然のデンプンから生まれた食物繊維で安全性は高いとされています

難消化性デキストリンというのは、とうもろこしなどの天然のデンプンから生まれた食物繊維で安全性は高いとされています。日本人の食生活が欧米化し、不足しがちなってしまった食物繊維を補う目的で作られたという背景があります。

食物繊維の摂取目標量は、18 歳以上で 1 日あたり男性 21g 以上、女性18g以上とされていますが、日本人の平均摂取量は14g程度と、目標量には達していないのが現状です。
食物繊維は第6の栄養素と言われ、水に溶けにくい不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維の2種類があります。
難消化性デキストリンは後者の水溶性食物繊維です。

水溶性食物繊維は難消化性デキストリンのほか、食品では果物や野菜に多く含まれるペクチンや、こんぶやわかめなど海藻類に多く含まれるアルギン酸、生のこんにゃく芋に含まれるグルコマンナンなどが水溶性に分類されます。

水溶性食物繊維は、こんぶやわかめなど海藻類に多く含まれています

水溶性食物繊維は水分保持力が強く、水に溶けるとドロドロのゲル状に変化します。この粘性が、ダイエットや腸内環境の改善に効果を発揮します。

一方不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らみます。これにより、便のかさ増しや、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進します

不溶性食物が多く含まれる食品は、いわゆる繊維質な食べ物が多くよく噛まなければならないものばかり。食べすぎを防ぎ満腹感を得られやすいというダイエット効果がありますが、不溶性食物繊維を多く取ると、便が硬くなり便秘になってしまうこともあります。

難消化性デキストリン 3つのダイエット効果

①食後の血糖値上昇抑制作用

難消化性デキストリンの主な働きの1つめは、食後血糖値の上昇を抑える働きです

難消化性デキストリンの主な働きの1つめは、食後血糖値の上昇を抑える働きです。
食事から摂った炭水化物(糖質)は、体内でブドウ糖に分解されます。そして小腸で吸収され血液中にブドウ糖が入り血糖となり、エネルギーとして全身に運ばれます。

血糖値が上がるとすい臓からインシュリンが分泌され、糖をエネルギーとして筋肉や臓器などに送る一方で、使われなかった糖を脂肪として溜め込みます。これが体に脂肪がつく仕組みです。
血糖値の上がり方が急であればあるほどインシュリンが多量に分泌され、「糖が余っている=脂肪に溜め込まなければ」と体が判断してしまいます。

つまり、血糖値の上昇をできるだけ緩やかにすることが、ダイエットに有効ということになります。難消化性デキストリンは、小腸でブドウ糖が吸収される際に抑制し、食後の血糖値の上昇を穏やかにしてくれる働きをすることが研究により分かっています。

②食後の血中中性脂肪上昇抑制作用

難消化性デキストリンは食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにしてくれます

難消化性デキストリンの主な働きの2つめは、食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにする作用です。中性脂肪は、エネルギーとして使い切れずに余ってしまったものは、体脂肪となり体に蓄積されてしまいます。
お腹周りに脂肪がついたと感じる方や、脂肪の多い食事を摂りがちな方にも難消化性デキストリンは有効に働くと考えられています。

③整腸作用
難消化性デキストリンは、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)を良いバランスにするなど、整腸作用があることも分かっています。

難消化性デキストリンの摂取により、便の状態や回数が良好になったという結果も報告されています。
腸を整えることは便通だけでなく、ホルモンや自律神経、体質など全身のコンディションに大きく関わっています。腸の状態によって、やせやすいか太りやすいかということにも影響があります。

難消化性デキストリンダイエットの方法

難消化性デキストリンはほぼ無味無臭かつ水に溶ける性質があり、その特性を生かしてさまざまな食品や飲料に利用されています

難消化性デキストリンはほぼ無味無臭かつ水に溶ける性質があり、その特性を生かしてさまざまな食品や飲料に利用されています。
ダイエットや腸活として取り入れるのであれば、サプリメントや粉末状の難消化性デキストリンが市販されているので、それを利用すると取り入れやすいです。

難消化性デキストリンをダイエット目的で飲むならば、食前30分程度前か食事中に飲むのが最も効果的です。なぜなら糖分や脂肪、コレストロールに吸着して取り込む形でこれらの働きを抑制しますから、食後ではうまく働くことができないためです。もし食後に飲むならば直後がオススメですが、30分以上経過してしまっている場合は、効果はあまり望めません。

難消化性デキストリンは食物繊維であり水溶性ですから、料理やスープに混ぜてもまったく問題ありません。熱にも強いので、料理に混ぜても組織が壊れることなく機能も失われません。
水溶性食物繊維なので体内ではゲル状になりますが、料理や飲み物に混ぜた時にはゲル状に変化するという事はありません。

効果を実感するために大量に摂取する必要はありません。難消化性デキストリンのメーカーで推奨している量は5g~10g程度。食事から摂取する食物繊維の不足分を補うことが前提の量となっています。

極めて安全なものだと考えられてはいるものの、急に大量に摂取するとお腹がゆるくなるなどの症状が現れる場合があります。これはどんな食品でも同じことです。

まずは2~3日ほど取り入れ、問題がなければその後も続けてみてください。ダイエット効果が出るまでは2~4週間ほどは様子を見ましょう。

関連記事
e-ヘルスネット(厚生労働省)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
日本食物繊維研究会誌、3,13-19(1999)

今回のまとめ

食物繊維は、水溶性 1:不溶性 2 程度のバランスになることが理想的です。
食事から必要量を摂取できれば理想的ですが、不足を自覚しているのであればこうしたアイテムを取り入れることで、効果を感じやすいでしょう。

Category : 雑学/健康・ダイエット

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