失敗しない!正しいオートミールダイエットの方法
2021年売れたものNo.1
オートミールはアメリカやヨーロッパの一部で朝食の定番として親しまれている食品ではあるものの、日本ではこれまでマイナーな存在でした。
それが数年前からオートミールは、テレビやSNSの影響によって注目されるようになり、2021年の売上はなんと前年比291%で、「2021年、売れたものランキング」のトップに君臨!
その人気の理由はビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富で、ヘルシーでダイエットに良さそうなイメージによるもの。ただし穀類なので糖質はそれなりの量が含まれています。イメージの良さだけでたくさん食べればダイエットどころか太る可能性もあるのです。
オートミールを正しくダイエットに活用する方法をご紹介します。
【contents】
- 2021年売れたものNo.1
- オートミールってどんなもの?
- オートミールのダイエット効果
- オートミールで太る可能性のある食べ方
- オートミールをおいしく食べてダイエットを成功させるには?
- ほかにはこんな食べ方も!
オートミールってどんなもの?
オートミールとは「えん麦(えんばく)」という穀類を脱穀して加工したものです。えん麦という呼び名のほか、オーツ麦、オートなどと呼ばれることがあります。「麦」という字が使われていますが、小麦と違ってグルテンが含まれない「グルテンフリー」食品です。
オートミールは、味のついていないプレーンタイプや、あらかじめ甘く味付けされたタイプなどさまざまな種類があり、熱湯やホットミルクでふやかしてお粥状にして食べるのがオーソドックスな食べ方です。
このようにオートミールをそのまま食べることもあれば、グラノーラに用いられたり、スイーツの材料としてクッキーやマフィンなどに使われたりすることもあります。
オートミールのダイエット効果
オートミールが人気沸騰している理由のひとつに挙げられるのは、ダイエット効果が期待できるといわれているため。オートミールのどんな点がダイエットに優れているのでしょうか?
①主食・糖質なのに太りにくい!
穀類であるオートミールは、お米やパンと同じく主食となる糖質(炭水化物)です。しかしながら白米やパンと大きく異なるのは、オートミールはGI値が低いということ。
GI値とはグリセミックインデックスの略で、食品に含まれる糖質が体内で分解されてブドウ糖に変わり、血糖値を上昇させるスピードを数値化したもの。数値は0~100で表され、100に近いほど血糖値上昇が速く太りやすい食品とされています。
オートミールのGI値は55です。食パンは95、白米は88ですから、比べるとかなり低い数値となっています。玄米、ライ麦パンがオートミール同様に55なので、これらと並んで「太りにくい糖質」と言って良いでしょう。よって、ダイエット中の主食として適しています。
②腸内環境を改善する「腸活」に効果的
腸内環境を整えるためには、食物繊維をたっぷり摂取することが必須。オートミールには、100gあたり9.6gもの量が含まれており、白米の約20倍、玄米の約3.5倍にも上ります。
しかも含有量が多いだけでなく、水溶性・不溶性の両方の食物繊維が含まれ、特にダイエットに効果的な水溶性食物繊維が多いのが特徴です。水溶性食物繊維は糖質の消化吸収を穏やかにし、血糖値の急上昇を防ぐ作用やコレステロールを排出する作用、腸内の善玉菌を増やす作用に長けています。
オートミールは腸活にもぴったりの食品なのです。
③穀類なのにタンパク質も豊富
オートミールには100gあたり13.7gのタンパク質が含まれ、さらにアミノ酸スコアは100というタンパク源としても優秀な食品です。
アミノ酸スコアとはタンパク質のクオリティーを表す基準値のことで、9種類の必須アミノ酸すべてをバランス良く含んでいるほど100に近い数字になります。
アミノ酸スコア100の食品は、オートミールのほかには肉類や卵、大豆など。
良質なタンパク質を手軽に摂取することができるオートミールは、アスリートをはじめ、トレーニングをしている人たちに人気があるのもうなずけますよね。
タンパク質は、ダイエット中も代謝を下げないために、必要量を摂取すべき栄養素です。
④ビタミン・ミネラルも含まれる
オートミールは太りにくい糖質であり質の良いタンパク源となるだけでなく、ダイエット効率を上げるための栄養素である、ビタミンB群や鉄を多く含んでいます。
ビタミンB群は、糖質やタンパク質を体内でエネルギーに変換するために必要な栄養素で、代謝をスムーズにするためには欠かせません。また、鉄はダイエット中に不足しがちな栄養素であり、貧血予防だけでなく代謝や美肌にも大きく影響を及ぼします。
オートミールで太る可能性のある食べ方
①主食プラスオートミール
オートミールは糖質が主成分の穀類ですので、決して低カロリーではありません。100gあたりのカロリーを比較すると、オートミールは380kcal、米は357kcalとほぼ同じ。
よって、普段の食事にオートミールをプラスするという取り入れ方は、糖質の摂取量が多くなりカロリーオーバーとなります。 そのため、必ずご飯やパンなど主食の代わりとしてオートミールを取り入れ、その他のおかずも一緒に食べるようにしましょう。
②1回あたりの量が多い
1回あたりの量は30~40g程度が目安です。オートミールはふやかす前は見た目にボリュームがないのでこの量では少なく見えるかもしれませんが、ダイエットが目的なら量を守ることが重要。量を増やしてしまうと当然糖質もカロリーもアップします。
③味付けの砂糖やはちみつ
オートミールの一般的な食べ方として、牛乳を入れて温めふやかし、砂糖やはちみつをかけるというものがありますが、甘み付けはあくまでも控えめに。オートミールには血糖値を急上昇させない作用がありますが、たくさんの糖質で味付けをしてしまうとオートミールのダイエット効果を活かせなくなります。
甘みを付けたい場合は、はちみつなら小さじ1杯までに抑えましょう。
オートミールをおいしく食べてダイエットを成功させるには?
「オートミールの米化」という食べ方が最近の流行です。オートミールに水を加えて加熱するだけでまるでお米のように食べることができ、お米が主食の日本人が取り入れやすい方法です。
オートミールビギナーの人におすすめの食べ方です。
オートミールにはいくつか種類がありますが、米化させるなら粒のしっかりとした「ロールドオーツ」というタイプを選ぶと良いでしょう。
◇オートミールの米化
1.耐熱容器にオートミール30g、水50ccを入れて軽く混ぜます。耐熱容器は底が平らになっているものがムラなく仕上がります。
2. ラップをかけずに電子レンジ600Wで1分30秒加熱し、全体を混ぜて完成。
レンジではなく鍋で米化させることも可能です。その場合も分量は同じで中火にかけます。沸騰したら弱火にし、焦げないよう底からかき混ぜながら3~4分加熱。全体がふっくらして、水っぽさがなくなったら完成です。
レンジでも鍋の場合でも、水の量と加熱時間は様子を見て調整してください。
米化したオートミールはそのまま食べられるほか、チャーハンやリゾット、おにぎりなどお米を使った料理にアレンジすれば、穀物特有の風味が抑えられ食べやすくなります。食べた食感もお米に似ているので満足感も高いです。
ほかにはこんな食べ方も!
◇オーバーナイト・オーツ
SNSで「#overnightoats(オーバーナイトオーツ)」で検索すると数十万件がヒットするこの食べ方は、前の晩に牛乳やアーモンドミルクなどに浸しておく方法です。翌朝にはオートミールがふやけて、加熱しなくてもすぐに食べられるだけでなくトッピングが「映える」ことでも人気の食べ方です。
フルーツをプラスすることで、オートミールには含まれないビタミンCを摂ることができます。
<材料(1人分)>
オートミール 30g
お好みのミルク(牛乳、豆乳、アーモンドミルク、ココナッツミルクなど) 1/2カップ
バナナ 1/2本
いちご 3個
ブルーベリー10個
はちみつ 小さじ1
シナモンパウダー 適量
<作り方>
①食べる前の晩に、ボウルや深皿にオートミールとお好みのミルクを注ぎ、ラップをして一晩冷蔵庫に入れておく。
②翌朝、冷蔵庫から取り出した①にはちみつとシナモンパウダーをかける。
③バナナといちごを薄切りにし、ブルーベリーはそのまま②にトッピングをして完成。フルーツは季節のものなど、お好みでOKです。
参考
インテージ https://www.intage.co.jp/news_events/news/2021/20211208.html
日本食品製造合資会社 http://www.nihonshokuhin.co.jp/oats.html
e-ヘルスネット(厚生労働省)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
今回のまとめ
糖質ならなんでも避けるのではなく、避けるべきは砂糖です。穀類は必要量を食べることが持続可能なダイエット法であり、健康を維持することにもつながっています。
太りにくい糖質であるオートミールを上手く取り入れて、ストレスフリーなダイエットを成功させましょう。