新年から始めたい!2週間集中腸内環境改善プラン
新しい年の始まりは、心身をリフレッシュする絶好のチャンスです。特に、腸内環境を整えることは健康やダイエット、美肌、免疫力アップなど、多くのメリットをもたらします。
腸内環境は2週間で変えることができるといわれています。そして、良くなった環境を定着させるには3か月程度の時間が必要とされており、継続こそが鍵です。
今回は、2週間の集中プランをご紹介します。乱れがちな食生活やストレスの影響をリセットし、新たな年を健康的にスタートしましょう!
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腸内フローラが体質を決める?
栄養の消化吸収を行い、有害なものは排出する器官である腸。およそ100〜1000種、100兆個にも及ぶ腸内細菌が存在しています。
この菌群は腸内フローラ(腸内細菌叢・ちょうないさいきんそう)と呼ばれていて、菌の種類は大きく3つに分類され、善玉菌、悪玉菌、日和見菌があります。菌の種類やバランスは多くの要因によって変化し、体調や体質までをも左右します。
悪玉菌を減らし善玉菌を増やすことが「腸内環境を整える」ということになるのですが、善玉菌が元気に働き続けられるかどうかは、食事やライフスタイル、メンタルケアなどによって決まります。便秘や肌荒れをしている人や、不規則な生活といった腸内環境が良いとはいえない状態であっても、腸をケアする生活を意識すれば、早い人でおよそ2週間で腸内フローラのバランスは変わります。
腸内環境が乱れる原因とその影響
腸内に生息する菌のバランスが崩れる原因には、さまざまな要因が絡み合っています。例えば、偏った食生活では高脂肪や高糖質の食品を摂りすぎる一方で、食物繊維が不足しがちです。これにより、悪玉菌が増殖しやすい環境が生まれます。また、ストレスが腸と脳の密接な関係に影響を及ぼし、腸内環境を乱すことも知られています。睡眠不足や運動不足もまた、腸のぜん動運動を低下させる要因となり得ます。
腸内環境の乱れは、便秘や下痢といった消化器系の問題だけでなく、肌荒れや免疫力低下にもつながります。さらには、肥満や生活習慣病のリスクを高めることも示唆されています。これらの症
状が積み重なることで、日常生活の質が大きく低下する可能性があるため、腸内環境を整えることがいかに重要であるかが分かります。
腸内環境改善のために必要な食事
食べたものが消化され腸内に入り、腸内細菌のエサとなります。それが善玉菌が好むものなのか、悪玉菌の好むものなのか。つまり腸内環境を整えるには食事内容の見直しが最も重要です。善玉菌にとって良いエサとなる食品を積極的に摂取しましょう。
●食物繊維とオリゴ糖
食物繊維には水溶性と不溶性があり、善玉菌が好むのは水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維は、名前の通り水に溶ける種類の食物繊維。水分保持力が強く、水に溶けるとドロドロのゲル状になります。
水溶性食物繊維の含まれる食品は、キャベツ、アボカド、いも類、熟した果物、わかめなど海藻、納豆、オクラ、大麦、ライ麦など。
またオリゴ糖は糖質の一種ですが、糖として体に吸収されにくく、腸内で分解される際に善玉菌いよって短鎖脂肪酸が生成され、代謝の活性化に役立つと考えられています。
オリゴ糖は、大豆、玉ねぎ、ごぼう、アスパラガス、バナナなどに多く含まれています。
不溶性食物繊維は、豆類や穀類、根菜類などに多く含まれています。不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らみます。これにより、便のかさ増しや、腸を刺激して蠕動 (ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進します。
●発酵食品
腸内環境が悪い場合は、腸内に善玉菌がそもそも少ない場合があるので、善玉菌そのものを含む発酵食品を日常的に食べるようにしましょう。善玉菌は腸に届く前にほとんどが死滅してしまいますが、必ずしも生きたまま腸に届かなくても、腸内環境を整える作用があります。
身近な発酵食品は、味噌、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、チーズなど。こうした発酵食品は食物繊維やオリゴ糖と同時に摂取することで相乗効果が得られます。
●水分補給
水分不足は便秘の原因になります。食事からの水分量も含め、1日2リットルを目安に摂取しましょう。
腸活をサポートする生活習慣
食事だけでなく、腸内環境を整えるためには生活習慣も大切です。食事の改善と併せて以下を取り入れると効果的です。
●適度な運動
ウォーキングやヨガ、ストレッチなどの軽い運動は腸の動きを活性化させます。
●質の良い睡眠
できるだけ毎日7〜8時間の睡眠を確保することで、体の各機能が正しく働くようになり、腸内環境にも影響します。
●ストレス管理
ぬるめのお湯にゆっくり浸かることや、アロマテラピー、マインドフルネスや深呼吸を取り入れてリラックスする時間を作りましょう。
●規則正しい生活
食事や睡眠の時間を一定にすることで腸内環境が安定します。
2週間集中プランの実践方法
2週間で腸内環境を改善するための具体的なプランを紹介します。
食事内容はあくまでも一例です。食物繊維が豊富な食品、発酵食品を毎日取り入れることを基本にしましょう。
腸内環境改善には個人差がありますので、即効性を期待はせず最低でも2週間はこうした生活を続け、それ以降も3カ月間ほどは様子を見ながら続けましょう。一般的に腸活に良いといわれる食材であっても、体質に合うものと合わないものがあるため、体の調子や便の状態をよく観察しながら食材を選ぶようにしてください。
<朝食>
玄米や雑穀米、納豆、豆腐とわかめの味噌汁、バナナヨーグルトがけ/オートミール、バナナヨーグルトがけ
<昼食>
一汁三菜の和定食/野菜たっぷりのスープ+全粒粉パン/発酵食品を含むサラダボウル(玄米、キムチ、納豆、アボカド、ケールなど)
<夕食>
玄米や雑穀米、魚料理、アボカド、温野菜や根菜の煮物、野菜たっぷりのスープ
<間食>
ナッツ、フルーツ、ダークチョコレート、ヨーグルト、白湯や常温の水を積極的に飲む
<運動>
毎日20分以上のウォーキング、ヨガ、ストレッチ
<睡眠>
23時までに就寝
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e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
公益財団法人腸内細菌学会 https://bifidus-fund.jp/index.shtml
今回のまとめ
腸内環境の改善は短期間で完了するものではありませんが、2週間の集中プランを実践することで、その基礎を築くことができます。ダイエットも腸活も、大切なのは続けることです。
腸を整える食べ物を毎日取り入れて体を動かすことは、腸活だけでなく「食べてやせる」健康的なダイエットを目指すことができます。
規則正しい食事や生活習慣を心がけながら、腸活を始めてみてはいかがでしょうか。