気づかない間にカロリーオーバー!やせない原因は飲み物かも

「食事に気を付けているのに体重が落ちない」ということはよくありますが、食べる量を減らしても効果が出ない場合、見落とされがちな原因のひとつが「液体カロリー」です。
清涼飲料水やカフェの甘いドリンク、健康志向のスムージーや甘酒など、一見するとちょっとした一杯のつもりでも、積み重なれば1日の摂取カロリーに大きな影響を与えます。このコラムではでは、液体カロリーの正体と、上手に付き合うためのポイントを解説していきます。
【contents】
やせない原因は飲み物かも?

清涼飲料水やカフェの甘いドリンク、アルコール飲料などには多量の糖分が含まれ、血糖値を急上昇させます。
液体カロリーとは、飲み物を通して摂取するエネルギーのこと。固形物の食事と違い「噛む」というプロセスがなく、満腹感や食べた感覚が得にくいため、知らないうちに過剰摂取につながります。
特に問題となるのが糖質です。清涼飲料水やカフェの甘いドリンク、アルコール飲料などには多量の糖分が含まれ、血糖値を急上昇させます。結果としてインスリン分泌が増え、脂肪が合成されやすい状態になるのです。さらに、飲み物のカロリーは食品のカロリーほど気にしていないという人も少なくなく、トータルの摂取カロリー計算の盲点となっています。
なぜ液体カロリーは太りやすい?
⚫︎満腹感を得にくい
固形物は消化のために胃に滞留し、満腹感を持続させます。一方、液体は胃に留まることなく消化管へと流れてしまいます。そのため、飲み物はカロリーの割に満腹感が持続しません。
⚫︎血糖値の急上昇
液体に含まれる糖は消化吸収が早く、血糖値が急上昇します。インスリンの分泌量も増加し、余剰エネルギーは脂肪として蓄積されます。
⚫︎摂取カロリーを忘れやすい
「食べたもの」は記憶に残りますが、「飲んだもの」は無意識に流されやすい傾向があります。そのため食事日記などで管理をしていも記録漏れが多く、気付かぬうちにカロリーオーバーにつながります。
代表的な液体カロリーの例

カフェラテやフラペチーノなどは、ミルクやシロップが加わることで高カロリー化します。
1. 甘い清涼飲料水
500mlの炭酸飲料には、角砂糖約15個分(約60g)の糖が含まれることがあります。ジュースやエナジードリンクも同様で、1本で200kcalを超えることも珍しくありません。
2. カフェドリンク
カフェラテやフラペチーノなどは、ミルクやシロップが加わることで高カロリー化します。さらにホイップクリームの乗ったメニューは、軽食並みのエネルギーを持つこともあります。
3. アルコール飲料
ビール中ジョッキ1杯で約200kcal、カクテルや梅酒はさらに糖質量が多め。アルコール自体もカロリーがあり、栄養素を伴わずエネルギーだけを供給する「エンプティーカロリー」である点で体脂肪の蓄積に直結します。特に内臓脂肪の増加に注意が必要です。
4. 健康志向ドリンク
「体に良さそう」と人気のスムージーや甘酒、野菜ジュースやヨーグルトドリンク、乳酸飲料も要注意です。果物や米由来の糖質が多く、1杯で200~300kcalに達する場合もあります。食事と合わせて摂るとオーバーカロリーになりやすいため、もし飲むなら食事の置き換えとして飲むのがベターです。
液体カロリーを減らすには?

日常的に飲むものは、水、お茶、炭酸水、ブラックコーヒーなど無糖のものにします。
<無糖飲料を基本にする>
日常的に飲むものは、水、お茶、炭酸水、ブラックコーヒーなど無糖のものにします。これまで甘いものを飲んできた場合は、始めは物足りなさを感じるかもしれませんが、まずは続けてみてください。
<味付き=砂糖ありと意識する>
フレーバーウォーターやヨーグルトドリンクなどの乳飲料、アーモンドミルクなども糖質が含まれているケースが多いため、ラベルを確認する習慣を付けましょう。
<アルコールは回数制限を設ける>
1日の飲酒はビール350ml程度までを目安にし、週に2日は休肝日を設けましょう。ダイエットだけでなく肝臓へのダメージを減らし、内臓脂肪の増加を防ぐ効果があります。
<健康ドリンクは食事代替として飲む>
スムージーや甘酒は高糖質です。食事にプラスして飲んでいてはカロリーオーバーになります。例えば、時間のない朝に、食事代わりにするなどの方法で取り入れるのが賢い方法です。
果糖ブドウ糖液糖と砂糖はどう違う?

異性化糖は砂糖と同じように、食品に甘味を付けるために使用されていますが、健康面のリスクや老化を促進させる可能性があるとして、懸念されている食品でもあります。
液体カロリーに含まれる糖質は、砂糖由来のものだけではありません。加工食品の原材料名でよく見かける「果糖ブドウ糖液糖」とは人工的な糖で、「異性化糖」や「高フルクトース コーンシロップ」という種類の糖類で、砂糖以上の強い甘みがあり、市販の炭酸飲料、スポーツドリンク、乳酸菌飲料、ゼリー、アイスクリーム、菓子類、パン、グラノーラ、缶詰、ノンアルコールビール、缶チューハイなどありとあらゆる食品に使用されています。
異性化糖は砂糖と同じように、食品に甘味を付けるために使用されていますが、健康面のリスクや老化を促進させる可能性があるとして、懸念されている食品でもあります。異性化糖を使った飲み物や加工食品は、一度に大量の果糖を摂取することになってしまい、太りやすいだけでなく肝臓へ負担がかかってしまいます。原材料表示をチェックし、異性化糖が含まれているものはなるべく避けることをおすすめします。
関連記事
WHO https://www.who.int/tools/elena/bbc/ssbs-childhood-obesity
CDC. Rethink Your Drink https://www.cdc.gov/healthy-weight-growth/rethink-your-drink/index.html
今回のまとめ
WHO(世界保健機関)は砂糖入り飲料の常習的な摂取が肥満・糖尿病のリスクを高めると警告しています。
液体カロリーは、固形の食事に比べて満腹感が乏しく、摂取量を過小評価しやすいため隠れた太る原因になりがちです。
食事制限をしても成果が出ない場合、まずは日々の飲み物を見直すことから始めてみましょう。
「飲み物は水分補給」という原点に立ち返るだけで、ダイエットの成果は大きく変わるはずです。


































